ランニングサポーター久保のランニングスクール

練習は考え方とやり方次第 vol.2

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久保健二さん

ランニングサポーター 久保健二さん

  • ランニングが大好きで毎日のように走る傍ら、クラブチームのコーチも務め、
    数多くの一般ランナーの指導をおこなっている
  • ラン歴21年
  • 実業団陸上部に11年間在籍

こんにちは。
ランニングサポーターの久保です。

先週からお伝えしている練習のやり方や考え方についての2弾目です。
前回は、私が指導をする上でみなさまとのギャップを埋めたいと思っている4つのポイントがありましたね。

①マイナスイメージで練習を終わらせない
②練習強度におけるイメージのギャップを埋める
③自らが考えてペースを設定する
④力を出し切れるようにイメージしながら走る
今回はこれらが具体的にどういったことなのかを説明していきたいと思います。

■マイナスイメージで練習を終わらせない
練習をやるんだけど一向に速くならない、最近自分はランニングをするには向いてないんじゃないかと思えてきた、練習をするのが嫌になってきたなど感じたことはありませんか?
こんなときに限って練習はこうでなくてはならないとか、タイム設定はこうでなくてはならないといった固定概念に囚われてしまっていることが多いです。自分の体調や状態を無視して記録ばかりを追ってしまう・・・決められた練習メニューばかりを追ってしまう・・・といった具合です。
調子がよいときは、心も元気で体も動きますから問題ありません。しかし、逆のパターンなら話は別です。最初は少し無理をしながらペース通りに行けていたものの、途中からだんだんとペースが落ちて、踏ん張りが利かずビルドダウン。気持ちも落ちて、さらに足が痛くなったりでもしたら自己嫌悪の連続です。こんなことを繰り返していたら力がつくわけもなく、一向に記録も伸びません。次の練習をするのが嫌になってしまいますし、走ること自体が嫌いになってしまいます。
伸びる練習、力がつく練習とは最後が落ちないで終わること!むしろペースを上げて終わることです。伸び悩んでいる方は、練習の最後を必ずペースアップして終わるようにしてみてください。最後が上がりさえすれば、キツかったけどなんだか心地いい、とってもいい練習ができたな、今日練習してよかったなという頑張りに対する嬉しさが込み上げてくるはず。これがマイナスイメージで練習を終わらせないということです。
必ず、ペースを上げられてよかったというプラスの気持ちを明日へ繋げてください。これを可能にするのがまさにビルドアップ走なのです!

■練習強度におけるイメージのギャップを埋める
今、高性能のGPS機能付き時計やランニングのアプリなどが普及し、自分の走っているスピードやペースが分かるようになってきました。
おかげで一人で練習をしていてもペース配分を把握しやいです。しかしながら、ペースはコースや気象条件により大きく変わってきます。時計ばかりに気を取られすぎてしまうと、自分の体がどのような状態になっているのかは二の次になったりします。
私がレースを走るとき、ペースを確認するのは最初の1kmと、残りは5km毎くらいです。必要最低限の確認と言いましょうか。今の状態においてこれは適正なペースなのか、リラックスしながら走れているのかなどを考慮して走った結果、5km毎のラップが自分の想定内でイメージと合っていればOKです。だいたい5kmくらい走ったところで自分の状態が把握できますから、あとは体の感覚に応じて走っていくだけです。タイムはあとでついてきます。
ここで重要なのは、1km通過時点、5km通過時点において体がどう感じたのかということです。今走っているペースは自分にとって、かなり遅いのか、遅いのか、心地いいのか、速いのか、かなり速いのか。 私が思うマラソン適正ペースとは、「心地よい」よりちょっと上の「やや速い」くらいの感覚です。
「速い」感覚で走ってしまうとオーバーペース、「遅い」で走ってしまうとスローペースで後々タイムを取り戻すのが大変。時計のタイムと比べて体はどう反応しているのかを感じながら走ることで、自分が今の状態にあった適正なペースで走れているかを自覚させてくれます。時計ばかり気にしていると体の反応を無視しているわけですから、後半大失速なんていうことになったり、抑えすぎて力を出し切れなかったということもありえます。そうならないためにも、日頃の練習から練習強度におけるイメージを構築させておきたいものです。
実はここに私と一般の方とのギャップがあるのではないかと最近思ってきました。
体を追い込みながら力をつけていく練習のときに、「最初は余裕を持って走ってくださいね。」と声をかけたことがあります。そうすると数人でお話しをしながら走られていたので「あれ?」っと思ったんです。 私が現役のときに感じていた余裕を持って走るという感覚は、呼吸はゼーゼーハーハーしないけれども、フォームに力みがなくリラックスでき、気持ちにも余裕のある状態です。けっしておしゃべりはできません。集中して走れば体と気持ちに余裕を持って走れるペースです。
そこで、一般の方には「余裕を持って走れるペース」ではなく、次のような言い方で伝えるようにしました。
「しゃべるとキツいけど、しゃべらなければ集中して走ることができ心地いいペース」
これが一般的に言う、ペース走を行うときの感覚だと思っています。私が指s導する会員の方たちは、日に日にこの感覚を理解してきました。おかげで練習が成果となって現れ出してきたのだと思います。 次のように、感覚が自分の練習設定タイムや目標のタイムと一致してくると、よりいい練習ができ力もついてくることでしょう。

<練習メニューと主観的強度>
・LSD : 非常に遅い
・ジョグ:遅い
・ペース走:しゃべるとキツいけど、しゃべらなければ集中して走ることができ心地いい
・マラソン:やや速い
・ハーフマラソン:速い
・10km:速くてフォームを維持するのがやっと
・5km・・1kmのインターバル:かなり早い
・200mのインターバル・全力:非常に早い

みなさんも自分の感覚を大事にし、結果的に目標とする設定タイムに結びつくよう練習をしてみてくださいね。
少し長くなりましたが、次回は主観的強度を元に「自らが考えてペースを設定する」と「力を出し切れるようにイメージしながら走る」について、ビルドアップ走を例にあげて説明します。

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