ランニングサポーター久保のランニングスクール

気持ちだぞ、気持ち!そう言い聞かせて32km

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久保健二さん

ランニングサポーター 久保健二さん

  • ランニングが大好きで毎日のように走る傍ら、クラブチームのコーチも務め、
    数多くの一般ランナーの指導をおこなっている
  • ラン歴21年
  • 実業団陸上部に11年間在籍

こんにちは、ランニングサポーターの久保です。

先日横浜で開催されたマラソンに出場してきました。

結果は2時間37分01秒。
今回はやっとの思いで完走できたといった感じでした。
5kmごとのラップは以下の通り。

【序章】
5km 17:45

【もう止めたい…】
10km 17:50
15km 18:20

【アップダウンや向かい風があろうが】
20km 17:54
25km 18:16
30km 18:23

【無】
35km 19:27
40km 20:15
0.195km 8:46

2週間前に体調を崩してしまい病気の怖さを改めて痛感した今回。2週間ではやっぱり体が戻りませんでした。

【序章】
レースがスタートしてからというもの自分の感覚だけが頼り。
1km、2km、3km…。
1kmごとに距離を追っている自分がいます。
いつもならもう5km来た、もう10km通過なんだとそれほど距離を気にすることなくあっという間に走り去っていく感じなんですけどね…。4kmくらいになるとすでに太ももあたりにダメージがきていることを感じていました。

マズい…

気持ち的な余裕はほとんどなく、呼吸も少し荒れ気味。
体全体のリラックスができず腰が入らないので少し頑張り気味で腕を振らなければ前へ進みません。とにかく楽に腕を振って背中との連動を心がけ、5kmを通過しラップを確認。
次の5kmを少し頑張って走っているにも関わらずなかなかペースが上がりません。ここから走りきれるのだろうかという不安が大きくなっていきます。

【もう止めたい…】
10kmを過ぎて前ももの筋肉が接地の衝撃で痛みを感じ始め、脚も思うように前に進まなくなっています。こんな序盤でもうこのような状態になっているか…。そう思うとこの先のことが思いやられ一気に士気が下がってしまいました。しばらく体と心の苦痛状態が続き、ついには走っていることが本当に辛くなり、私のマラソン史上初めて…12km過ぎでもう歩きたい、ここで止めたいと思ってしまったんです。
しかし、そこで一度自分に問いただしてみます。
止めたいというのは本当か?弱い気持ちなんじゃないか?と。
「まだ意識もしっかりしてるし、しっかり目を見開いて目の前一点に集中してみろ!」
そう何度何度も言い聞かせ走っていると、前のランナーを追えるほどに気持ちが回復してきました。相変わらず接地の衝撃で太ももの筋肉は痛みを感じ、脚が前に出辛い状態は続いていましたが、15~20kmで若干リズムを少しずつ取り戻せてきました。

【アップダウンや向かい風があろうが】
ハーフ通過は1時間15分45秒くらい。そこから11kmに渡るこのマラソンの名物、首都高速道路に突入します。一気に20m弱の高低差を上り細かいアップダウンの続く一直線の道のりです。
ここからは強い向かい風も行く手を阻み、脚は度重なるダメージ疲労でペースを上げられるような状態ではありませんでした。そこでもう一度自分に言い聞かせます。

気持ちだぞ、気持ち!と…

1月に走ったマラソンの過酷なコースを思い出し、「上り坂がなんだ、風がなんだ、あの時に比べれば大したことない。集中、集中!まだ自分の前を追う気持ちは生きているぞ。」とずっとずっと言い聞かせながら走っていました。そうすると最低限の落ち込みをカバーしながら走っていた自分がいたんです。

【無】
高速道路が終了し、地上に降りるとあと11km。ここでは普段練習している1周1kmのコースをひたすら思い出していました。あと11周すればいい。ここから11km走の練習開始と思えばすぐじゃないか…。しかしスタート直前から与え続けていた脚のダメージは気持ちをかき消すくらいのものになっていました。もう脚を地面に置くだけで精一杯です。何も考えることができないくらい頭の中は無の状態で、ただひたすた進むだけ。
残った手段はイメージのみ。ゴール付近で待っているであろう仲間たちのことをイメージしながら、それだけを頼りに走りました。

【そしてゴール…】
無事走りきりました。そこには達成感、やりきった感はありませんでした…。ただゴールに自分がいる、そんな客観的な感覚があるのみでした。しばらくすると歩くこともままならないくらいの筋肉痛に襲われ、階段すら降りることが困難な状態であることを知ります。これで私の今期におけるレースは終了です。
目標に掲げていた2時間25分切りは来年度に持ち越しとなったわけです。

【また走りたいという思いと共に】
今回とてもツラいレースになりましたが、あとあと考えてみると10km過ぎで気持ちが折れかかったにも関わらずよく最後まで気持ちを立て直して走ることができたなとお恥ずかしいながらも自分自身に感心してしまいました。
2週間前に崩した体調の影響ですでに結果は決まっていたかもしれません。それでも走りを最後まで繋いでいくのはメンタル要素が大きな役割を占めているんだと感じました。一旦気持ちが折れてしまうと走りを取り戻すのは困難です。しかし今回何度も何度も折れそうになった心を立て直すことができたのはこの1年頑張って挑戦してきた成果だったからかもしれません。
タイムという結果には結びつきませんでしたが、きっと今回得たものはこれからの糧になり、走りや精神面に活きてくると思います。貴重な経験をさせてもらったこの数週間、そして常に勉強させてもらっていることに感謝です。
そして不思議なものですね。あれだけ苦しんだマラソンなのに数日経ってみるとまた走りたいという気持ちになってくる…。
これらの経験を自分の宝にできるよう体をしっかり回復させて、また次のマラソン(夢)へ向かって走り出したいと思います。

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