水のはじまり

地球と水の誕生
地球は約46億年前に誕生したといわれています。しかし、地球にははじめから水があったわけではありません。誕生して数億年の地球は岩石の塊で、水のもとになる水素や酸素も岩石の中に閉じ込められていました。この岩石が地殻の熱で溶かされ、そこで遊離※1した水素と酸素が結合して、水ができたのです。

※1 遊離とは、原子/原子団が他の物質と結合しないで存在していること。

水の誕生

海の誕生
水は水蒸気となって吹き上がり、厚い雲となって地球を包みました。そして、地球にはじめて降り注いだ雨は、岩石に閉じ込められていた有機質※2の元となる炭素、窒素、ケイ素などや、さらには地殻の底に閉じ込められていたナトリウム、マグネシウム、カリウム、鉄、銅、カルシウムなどを溶かし出しました。こうして多くの物質を含んだ海が生まれました。

※2 有機物とは生物体を構成・組織する、炭素を主な主成分とする物質。有機化合物とも呼ばれる。

地球上の水は太陽の熱であたためられることにより、蒸発して雲になります。やがてその雲が冷やされて雨や雪となり、地表や海に降り注ぎます。その際、地表に降った水は山や川を通って海へ、また一部の水は森に蓄えられて地中にしみこみ、地下水やわき水となり海へたどり着きます。これを「水の大循環」といい、1年に40回も繰り返します。
奇跡をおこした地球
長い時間をかけて海に集められた様々な物質のなかには、生命をつくるのに欠くことのできない物質がそろっていました。さらに太古の海には潮の干満や、地殻の底からくる熱エネルギー、空中放電の電気エネルギーなど、様々な影響をうけ、生命を誕生させるという奇跡をおこしました。
生物の進化
はじめての生命は、水の中で単細胞の生物として発生しました。その後、長い時間をかけて多細胞生物に進化し、その中から脊椎動物が生まれ、さらに陸上へ上がって空気を呼吸する生物が現れました。そして少しずつ、長い進化の道のりを経てようやく人類が誕生しました。
しかし、陸に上がった生命は、決して海と無縁になったわけではありません。私たちの身体の中にはたくさんの「体液」と呼ばれる水分があります。その体液、血液、そして、女性が胎内で新しい生命を育むための羊水にいたるまで、これらは全て電解質(イオン)を含み、太古の海水に成分が似ていると考えられています。これは、生命が海の中で誕生した名残であり、まさに私たちの身体は、内なる海を持っているといえます。