大塚製薬株式会社

医療関連事業
2006年1月25日

大塚製薬
抗精神病薬「エビリファイ」
1月23日 承認取得

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、社長:樋口達夫、TEL:03-3292-0021)は、非定型抗精神病薬「エビリファイ」(英語表記:ABILIFY、開発コード:OPC-14597、一般名:アリピプラゾール/aripiprazole)の承認を1月23日に取得しました。

「エビリファイ」は、大塚製薬が1988年に発見、開発し、2002年11月に統合失調症の治療薬として米国で製造販売承認を取得、2005年の米国内売上げは約1300億円に達しています。現在までに欧州を含め40以上の国および地域で順次発売され、2005年における全世界の売上げは1500億円を越えています。日本・アジア・エジプト以外の地域においてはブリストル・マイヤーズ スクイブ社(以下BMS社)と共同で販売*しています。

  • 日本、中国、台湾、韓国、フィリピン、タイ、インドネシア、パキスタン、エジプトの国および地域においては大塚製薬 (現地法人含む)が独占的販売権を有しており、既に台湾、韓国、フィリピン、タイ、インドネシア、エジプトで発売されています。米国とEU諸国においては大塚製薬が承認及び販売権を所有し、そのうち、米国とEU4カ国 (イギリス、フランス、ドイツ、スペイン)において大塚製薬の現地法人とBMS社が共同で販売しています。その他の国においては、BMS社が販売を行っています。

「エビリファイ」は、ドパミンD2受容体に対しパーシャルアゴニストとして働き、この点で他の抗精神病薬とは異なる新しい作用機序を持つ統合失調症の治療薬です。
脳内でドパミンが大量に放出されているときには抑制的に働き、ドパミンが少量しか放出されていないときには刺激する方向で作用します。作用機序から「エビリファイ」はドパミン神経系を安定化させるドパミン・システムスタビライザー(DSS:Dopamine System Stabilizer)と呼ばれています。このためドパミンの異常によって起こると考えられている統合失調症の陽性、陰性症状などを改善します。一方、眠気や体重増加などをきたしにくいと考えられることから、長期にわたり継続服用が可能な薬剤と期待されます。

統合失調症は、精神疾患の中でも最も慢性・消耗性の疾患で、生涯罹患率は人口の約1%だと言われています。統合失調症では、明晰な思考や感情のコントロール、決断、他の人との繋がり、といった患者の社会的能力が阻害されます。成人期初期に発病(発現)することが多く、幻覚や妄想などの陽性症状と感情の変化が乏しくなる、他の人とのコミュニケーションが取れなくなる、やる気がなくなるといった陰性症状が現れるのが特徴的です。

大塚製薬は、'Otsuka - people creating new products for better health worldwide'の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

エビリファイの概要
製品名 エビリファイ錠3mg、エビリファイ錠6mg、エビリファイ散1%
薬効分類 抗精神病薬(アリピプラゾール製剤)
一般名 アリピプラゾール(aripiprazole)
効能・効果 統合失調症
用法・用量 通常、成人にはアリピプラゾールとして1日6~12mgを開始用量、1日6~24mgを維持用量とし、1回又は2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は30mgを超えないこと。
承認年月日 2006年1月23日