大塚製薬株式会社

医療関連事業
2010年3月11日

体外診断用医薬品
RSウイルスの迅速測定キット「クイックナビ‐RSV」
4月6日新発売

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本太郎)は、感染症分野の体外診断用医薬品、RSウイルスキット「クイックナビ‐RSV」を4月6日に発売します。

「クイックナビ‐RSV」は、イムノクロマト法を用いて、鼻腔拭い液又は鼻腔吸引液中のRSウイルス(以下:RSV)抗原を、迅速かつ特異的に検出することが可能な測定キットです。操作性に優れたデバイスを採用し、ウイルスの検出を8分以内で最終判定することが可能です。
本キットは、検体中のウイルス抗原を抽出するための検体浮遊液及び試料ろ過フィルターが、同シリーズのインフルエンザウイルスキット「クイックナビ‐Flu」と共通のため、同一試料でRSVとインフルエンザウイルスの検査を実施することができます。また同シリーズは、キットの操作手順やテストデバイスの形状が同じ仕様のため、臨床現場で使いやすくなっています。

RSVは、乳幼児の呼吸器感染症のもっとも頻度の高い原因ウイルスです。RSVによる感染症は、通常冬季に流行します。生後1歳までに半数以上、2歳までにほぼ100%が初感染を受け、下気道感染症(細気管支炎、肺炎など)により重篤な呼吸障害を起こすこともあるため、乳幼児の感染には注意が必要です。

大塚製薬は、身体的な負担が少なく、また患者さんのそばで行うことができる臨床検査、POCT(Point of Care Testing)の体外診断用医薬品を展開しています。
「クイックナビシリーズ」では、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、ノロウイルスを対象とした測定キットを販売しています。4製品目となる「クイックナビ‐RSV」の発売により、より多くのウイルスの感染診断の補助に役立ち、患者さんの治療に貢献できるものと期待しています。

大塚製薬は'Otsuka-people creating new products for better health worldwide'の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

「クイックナビ‐RSV」について

特徴

  1. 反応時間は8分以内で最終判定することが可能です。
  2. 同じ試料でインフルエンザウイルスとRSVの検出が可能です。
  3. 植毛タイプの綿棒を採用しています。
  4. 操作性に優れたデバイスタイプです。

製品概要

保険適用の内容

RSウイルスについて

RSV(Respiratory Syncytial Virus)は、世界中に遍在し、乳児呼吸器感染症でもっとも頻度の高い原因ウイルスで、特に乳幼児期(2歳まで)においては重症な症状を引き起こします。他の多くのウイルス感染症と異なり、再感染することが知られています。
日本では通常冬季に流行し、接触あるいは飛沫により鼻粘膜に感染が成立します。4~5日の潜伏期を経て、発熱、鼻水、せきなどの上気道炎が2~3日続き、約7割は数日で軽快しますが、約3割は感染が下気道に及び、下気道炎(気管支炎、細気管支炎、肺炎)の症状を呈し、それらは更に数日~1週間の経過で快方に向うとされます。治療は、輸液、酸素投与などの対症療法が中心です。また、石けん、消毒薬などで容易に感染力を失います。