大塚製薬株式会社
ユーシービージャパン株式会社

医療関連事業
2013年5月31日

抗てんかん薬「イーケプラ®錠」
小児てんかん(部分発作)の承認取得

  • てんかんの発症は小児と高齢者に多く、日本の小児てんかん患者さんは少なくとも15万人いると言われている
  • 小児てんかん患者さんとその家族には、発作により友達と同じ学校生活が送れない不安、繰り返す発作のために脳の発達に影響がある可能性、眠気などの薬の副作用で勉強に影響がでる心配などのため、より有効で長期的に安心して服用できる抗てんかん薬が求められている
  • 「イーケプラ®錠」は、小児に対しても世界80以上の国・地域で広く使われている。従来の抗てんかん薬とは異なる作用機序を持つことから、これまでの薬剤で満足されていない小児てんかん患者さんの治療にも貢献することが期待される

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:岩本太郎、以下「大塚製薬」)とユーシービージャパン株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:ジョエル・ピーターソン、以下「ユーシービージャパン」) は、国内で共同開発・販売を行う「イーケプラ®錠250mgおよび同500mg (一般名:レベチラセタム)」について、成人てんかん患者の部分発作に対する併用療法の適応に加えて、新たに「4歳以上の適応(小児用量の追加)」の承認を取得しました。これにより、4歳以上のてんかん患者さんで処方が可能となりました。

てんかんは全ての年齢層で発症する疾患ですが、小児期と高齢期で多く発症します。小児てんかん患者さんに対する治療は、成人と同様に抗てんかん薬による治療が中心ですが、未だ十分にそのニーズが満たされておらず新しい治療薬が望まれていました。特に小児の患者さんは、てんかん発作が日常生活、学業などに支障をきたすだけでなく、発作が繰り返されることによる脳の発達への影響も懸念されます。

今回の承認により、小児てんかんの治療の発展につながることを望むとともに、大塚製薬とユーシービージャパンは引き続きてんかん治療を始めとする中枢神経疾患治療への貢献を目指します。

参考

イーケプラ®について

「イーケプラ®」は、1980年代初期にユーシービー社(ベルギー)で発見された中枢作用物質で、従来の抗てんかん薬と異なる作用機序を有する抗てんかん薬です。
海外ではKeppra®のブランド名で発売され、全世界で600万人の使用経験がある抗てんかん薬で1999年に米国、続いて2000年に欧州で発売され、日本では「イーケプラ」として2010年9月から成人てんかん患者の部分発作に対する併用療法で発売されました。
2013年1月現在、「成人てんかん患者の部分発作に対する併用療法」の適応では、欧米をはじめ100以上の国・地域で承認され、「小児てんかん患者の部分発作に対する併用療法」の適応でも欧州をはじめ80以上の国または地域で承認されており小児に対しても広く使用されています。
なお欧米では、成人部分発作だけでなく、ミオクロニー発作及び強直間代発作に対する併用療法や小児部分発作に対する併用療法についても追加承認されました。また欧州でも、成人てんかん患者の部分発作に対する単剤療法としても承認されています。