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大塚製薬株式会社

2013年6月14日

医薬関連事業

うつ病治療の新たな選択肢
「エビリファイ®」が抗精神病薬として
うつ病・うつ状態の効能追加の承認取得

  • 国内のうつ病の患者数は約100万人いるとされるが、セロトニンやノルアドレナリンの働きを補う既存の抗うつ薬の治療では、約1/3の患者さんで十分に効果が得られないといわれている。その様な患者さんの新たな選択肢として、ドパミン系に作用する「エビリファイ」(一般名:アリピプラゾール)の抗うつ薬への上乗せ治療が選択可能に
  • 「エビリファイ」は2002年に世界初のドパミンD2受容体パーシャルアゴニスト作用を有する抗精神病薬として米国から発売を開始し、現在は60以上の国・地域で販売されている。独自のメカニズムが生む効果と副作用の少なさから、他の抗精神病薬にない新カテゴリーの適応を拡大してきた。米国では、2007年に大うつ病性障害の補助療法として世界で初めての適応を追加取得し、現在約30%がうつ病に処方
  • 大塚製薬が開発した「アリピプラゾール」は、日本で最も優れた発明に贈られる恩賜発明賞および発明実施功績賞を受賞。ドパミン神経安定化作用を持ち、他剤に劣らぬ有効性と安全性プロファイルに優れた薬剤として評価された。ものまねしない薬剤だからこそ、1剤で13の多くの適応を取得できた。今回の効能追加は、国内では3つ目の適応取得

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:岩本太郎)は、「エビリファイ」(一般名:アリピプラゾール)に関して、「うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る※1)」の効能追加の承認を取得しました。
うつ病(大うつ病性障害)は、日本人では生涯に約15人に1人が経験すると言われています。
国内のうつ病などの気分障害患者数は約100万人とされ12年間で約2.4倍に増加しています。うつ病患者の分布は、男性は働き盛りの40代がピーク、女性は30代以降で多く、全世代を通じて男性よりも女性の患者数が多くなっています。しかし、うつ病の治療で通常処方される抗うつ薬の治療で、症状が完全になくなる患者さんは30~40%にとどまるとされており、新しい薬物治療の選択肢が求められていました。

出典:厚生労働省 みんなのメンタルヘルス
URL: http://www.mhlw.go.jp/kokoro/nation/dyp.html

大塚製薬は、国内でのうつ病・うつ状態の効能追加の承認に向け、大うつ病性障害患者を対象に第III相二重盲検比較試験を実施し、主要評価項目であるMADRS※2合計のスコア平均変化量でプラセボと比較して有意な改善を示しました。主な副作用は、アカシジア、振戦、便秘、口渇などでした。その後の長期試験においてもMADRSの平均値は52週間安定して推移し安全性も問題なく維持されました。
今回「エビリファイ」のうつ病・うつ状態の適応取得は、2006年1月に統合失調症で承認後、2012年1月に双極性障害の躁症状の改善での適応追加に次いで国内3つ目の適応症となります。

【「アリピプラゾール」2013年度 恩賜発明賞、発明実施功績賞を受賞】
2013年5月16日、日本で最も優れた発明に贈られる恩賜発明賞として、世界初のドパミンD2受容体パーシャルアゴニストであるアリピプラゾールの発明が選ばれました。「副作用が少なく安全に利用できる」という特徴を持つ化合物を発見、合成に成功した当社の研究チームの、ものまねをしない研究開発が評価されました。尚、表彰式は2013年6月18日に都内のホテルオークラで行われます。

2013年度恩賜発明賞 受賞者:
 ・大城 靖男(現 知的財産部 顧問)
 ・佐藤 誠司(現 探索第一研究所 主任研究員)
 ・倉橋 伸幸(現 大塚アメリカファーマシューティカルズInc. 副社長)
2013年 発明実施功績賞 受賞者:
 ・岩本 太郎 (現 代表取締役社長)

大塚製薬は、未だ世界に多くの存在する未解決の健康問題を考え、患者さんの早期回復、社会復帰に貢献できるよう、中枢神経領域をはじめとした難しい研究開発に挑戦していきます。

  • ※1 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)又はセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)等の抗うつ薬で効果が十分得られない場合に「エビリファイ」を加えて併用する新しい治療法のこと
  • ※2 MADRS(Montgomery-Åsberg Depression Rating Scale):うつ病の重症度の変化を測定するために開発された評価尺度

参考

国内における「エビリファイ」の承認概要

大うつ病性障害(うつ病)について

うつ病は、国内では生涯に約15人に1人が経験する身近なものと言われています※3。日本人の生涯有病率は6.3%で※4、患者数の推移は平成20年には104.1万人と12年間で2.4倍に増加しています※5。うつ病とは、気持ちの落ち込みや憂うつな気分などの抑うつ気分といった症状に加え、興味がわかない、意欲が出ない、考えがまとまらないといった心の症状や、眠れない、疲れやすいといった身体の症状が長期に続くことで日常生活に支障をきたす病気です。またこのような気分のコントロールができなくて日常生活の支障がある病気の総称を気分障害と言います。この気分障害は、うつ状態だけが続くうつ病性障害と、躁状態とうつ状態を繰り返す双極性障害があります。うつ病性障害は、症状の程度や継続する期間によって大うつ病性障害と気分変調性障害に分かれます。大うつ病性障害は、一般にうつ病と言われ、気分変調性障害は、抑うつ気分が長く続くものを言います。うつ病の治療には、一般的に第一選択薬として選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)といった抗うつ薬が処方されます。患者さんの50~60%が抗うつ薬で症状が改善すると言われています。また、抗うつ薬の治療で寛解する人の割合は30~40%と言われています※6。一方、既存の抗うつ薬で症状が十分に改善されない患者さんもおり、次の新しい薬物治療の選択肢が求められています。

  • ※3 厚生労働科学研究費助成こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」
  • ※4 厚生労働科学研究(2002年~2006年)による
  • ※5 厚生労働省が3年ごとに全国の医療機関に対して行っている「患者調査」のうつ病等の気分障害の総患者数による
  • ※6 Rush, A, Trivedi, MH, Wisniewski, AA, et al. Acute and Longer-Term Outcomes in Depressed Outpatients Requiring One or Several Treatment Steps: A STAR*D Report. Am J Psych. 2006; 163: 1905-1917

エビリファイについて

「エビリファイ」は、世界で初めてのドパミンD2受容体パーシャルアゴニスト作用を有する抗精神病薬で、2002年米国で最初に販売され、現在では世界60カ国・地域で販売されています。
「エビリファイ」は、世界で初めて開発されたドパミンD2受容体パーシャルアゴニスト作用を有する抗精神病薬です。「エビリファイ」はドパミン活性が過剰である場合はその状態を抑制し、逆にドパミン活性が低下している場合にはその活性を増加させるという作用を持つ薬剤です。その結果、有効性と安全性に優れ、患者さんが長く服用を続けられる薬剤であると評価されています。
「エビリファイ」は2002年に米国で最初に発売され、現在は日本を含めた世界60カ国・地域で販売されています。2012年度の世界での売上は約4,385億円となり、2012年10-12月には米国で全医薬品売上No.1の薬剤になるまで成長しました※7。2013年1月から米国におけるエビリファイの販売は大塚製薬単独体制となり、4月からは欧州においては中枢領域でグローバルアライアンス提携を組むルンドベック社と共同販売を開始しています。

  • ※7 Copyright 2013 IMS Health. All rights reserved. Estimated based on IMS MIDAS 4Q 2012. Reprinted with permission.

恩賜発明賞について

全国発明表彰は、大正8年の第1回帝国発明表彰にはじまり、文部科学省、経済産業省、特許庁、日本経済団体連合会、日本商工会議所、日本弁理士会、朝日新聞社の後援により優れた発明を完成した者、実施化に尽力した者、発明の指導・奨励・育成に貢献した者を顕彰することにより発明の奨励・育成を図り、我が国科学技術の向上と産業の振興に寄与することを目的としています。
特に、皇室の発明奨励に対する特別の思召により毎年御下賜金を拝受し、最も優れた発明の完成者に恩賜発明賞を贈呈しています。(発明協会ホームページより抜粋)
この度5月16日に、エビリファイは厚生労働省から承認されていること、特許申請されていること、エビリファイの世界的な売上げ(患者さん・医療機関からの評価)から大塚製薬の3名の研究者が恩賜発明賞を受賞しました。

本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。