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大塚製薬株式会社

2013年12月27日

医薬関連事業

治療薬の無い、腎臓の希少疾病ADPKDへの取り組み
自社開発薬「トルバプタン」欧州EMAが承認申請を受理

  • 大塚製薬が創製した「トルバプタン」(一般名)は、承認されれば世界初の常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD※1)の治療薬となる。「トルバプタン」は、バソプレシンV2-受容体拮抗作用によりADPKDの腎嚢胞の増殖・増大を抑制することで疾患の進展を遅らせると考えられている
  • ADPKDは腎臓に多数の嚢胞ができ腎臓が大きくなる病気で、次第に腎機能が低下する遺伝性の疾患。高血圧や腎臓の痛みなどの症状が特徴で、半数は末期腎疾患や腎不全に至る。これまでに治療薬がなく、疾患の進行を遅らせる薬剤が求められている。世界では1000人~4000人に1人が患っていると推定され、欧州には約20万人の患者さんがいるとの報告がある※2
  • 「トルバプタン」は、大塚製薬の徳島研究所において26年をかけて開発し、水だけを出す利尿剤として世界14カ国・地域で使用されている経口治療薬。希少疾病であるADPKDに対しては2004年から開発に取り組み、世界15カ国1,400人以上の患者さんを対象とした国際共同試験を実施した

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本 太郎、以下「大塚製薬」)が、欧州における常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の治療薬「トルバプタン」(一般名)として欧州医薬品庁(EMA※3)に提出した医薬品販売承認申請(MAA※4)が受理されました。

ADPKDは、腎臓に多数の嚢胞ができ腎臓が大きくなる病気で、高血圧や腎臓の痛みを特徴として、次第に腎機能が低下し最終的に腎不全に至る遺伝性の疾患です。この疾患に対して、「トルバプタン」はバソプレシンV2-受容体拮抗作用によりADPKDの腎嚢胞の増殖・増大を抑制することで、疾患の進展を遅らせると考えられています。

ADPKDは、両腎臓に嚢胞が増殖・増大し、次第に腎機能が低下し、約50%のADPKD患者さんが末期腎疾患や腎不全となり、60歳になるまでに透析治療が必要になると言われています。維持透析治療中の10人に1人はADPKD患者さんであると考えられ、欧州には、約20万人のADPKD患者さんがいるとの報告があります。

申請内容の軸となる世界15カ国から1,400人以上の患者さんを対象とした国際共同試験であるTEMPO3:4試験※5において、「トルバプタン」は腎臓の増大と腎機能の低下に対する抑制効果を示し、その結果は2012年11月にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌にて報告されました。また、2013年8月に、EMAの希少疾病用医薬品委員会(COMP※6)は「トルバプタン」を希少疾病用医薬品として指定しました。

欧州の医薬品事業を担当する大塚ヨーロッパのCEO兼社長であるオーレ・ヴァールグレンは「EMAが、初めてのADPKD治療薬として『トルバプタン』の販売承認申請を審査するのは大変喜ばしいことです。『トルバプタン』が承認されれば、これまでに治療薬がなかった疾患に対する画期的な新薬となり、患者さんに大きく貢献することでしょう」と述べています。

現在、日本では承認申請中です。米国では、FDAの審査完了通知を受け、追加データ等について協議を続けています。大塚製薬は、今後もADPKDに苦しむ患者さん達のためにトルバプタンの研究開発を推進してまいります。

参考資料

「トルバプタン」およびTEMPO3:4試験について

「トルバプタン」は、大塚製薬の徳島研究所において多くの人の努力のもと26年をかけて開発した薬剤で、バソプレシンV2-受容体拮抗作用により水だけを出す利尿剤として世界14カ国・地域で使用されている経口治療薬です。一方で、この「トルバプタン」がバソプレシンV2-受容体を介したcAMP産生を抑制することによりADPKDの腎嚢胞の増殖・増大を抑制することが発見されたことで(Nature Medicine、2003)、大塚製薬はもう一つの新しい挑戦として、希少疾病であるADPKDの治療薬開発に米国メイヨー・クリニックのヴィセンテ・E・トーレス教授を中心とした世界の専門医とともに取り組んでおり、1,400人以上のADPKD患者さんを対象に世界15カ国で国際共同開発試験(TEMPO3:4試験)を行ってきました。その試験結果として「トルバプタン」は、プラセボと比較し腎臓の容積の増加率を約50%有意に抑制することが証明され、2012年11月にはニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載されました。

本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。