大塚製薬株式会社

ニュートラシューティカルズ関連事業
2015年4月7日

大豆由来の健康成分「エクオール」 大塚製薬のエクオール研究の総説が米国女性医学学術誌に初掲載

  • 「女性の健康」への貢献を目指す大塚製薬が研究開発を進めている大豆由来の健康成分「エクオール」の有用性と安全性の研究の総説が、女性医学領域(更年期・産科・婦人科など)のトップの先生方により執筆され、米国の女性医学学術誌「JOURNAL OF WOMEN'S HEALTH」に掲載
  • 主に「ほてり(ホットフラッシュ)、肩こり」「メタボリックシンドローム」「骨密度」「シワ」および安全性についての研究データを掲載。更年期症状に悩む女性に対する新たな選択肢の可能性を示唆
  • 米国の更年期世代の女性3,300万人※1のうち約70%が解決法を探しており※2、そのうち医薬品以外の対策を求めている女性は約92%(最大2,100万人)※1いるといわれている

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫)の佐賀栄養製品研究所が研究開発を進めている大豆由来の健康成分エクオール(S-エクオール:素材名SE5-OH)を用いた臨床研究データの総説が、米国の女性医学領域(更年期・産科・婦人科など)のトップの先生方により執筆され、米国女性医学誌「JOURNAL OF WOMEN'S HEALTH」に掲載されました。海外での医学学術誌に大塚製薬のエクオール研究の総説が掲載されるのは初となります。

当総説の共著者で、The North American Menopause Society(NAMS)の創設者で国際閉経学会名誉会長のWulf H. Utian氏は「現在のデータによると、S-エクオールは、更年期障害の血管運動症状(VMS)、そして肌の健康などにも有効です。S-エクオールの安全性を裏付ける研究を前提とした場合、医師や医療専門家は、S-エクオールの使用は、特に医薬品を用いたくない女性にとって、将来、更年期の第一選択肢となるだろうと考えています。」と述べています。

また、同じく共著者でAmerican Academy of Family Physicians (AAFP)の評議員であるMichelle Jones氏は「多くの女性は、更年期のためのエストロゲン補充療法を取り巻く論議に困惑している。S-エクオールは、エストロゲンに悪影響を与えることなく、更年期症状を和らげる方法だ。」と述べています。

大塚製薬は、今後もOtsuka-people creating new products for better health worldwideの企業理念のもと、革新的な製品を開発し、世界の人々の健康に貢献してまいります。

エクオールについて

エクオールは、大豆イソフラボンの一つであるダイゼインから、腸内細菌の働きによって産生される代謝物です。大豆を摂取することで腸内で産生され、エストロゲン受容体に結合することから弱い女性ホルモン(エストロゲン)様作用を有します。このことから、大豆や大豆イソフラボンの摂取は女性の健康維持増進に貢献することが期待されています。しかし、エクオールを産生できる人の割合は、日本や中国など大豆をよく食べる国では約50%、欧米人では約30%にとどまるといわれ※3、大豆を食べても、その恩恵を受けられない人がいます。

大塚製薬のエクオールの研究開発について

大塚製薬は、長年の大豆研究の中で、更年期の女性の心や身体の変化とエクオールの関係に注目し、1996年から佐賀栄養製品研究所にてエクオールの研究を開始し、2002年にはエクオールを産生する乳酸菌ラクトコッカス20-92株の単離に成功しました。この乳酸菌で大豆胚芽を発酵し生成したエクオール(自然界に存在する「S-エクオール」:素材名SE5-OH)を用い、当社の医薬品事業部とニュートラシューティカルズ※4事業部の両輪で日本および米国において数々の研究を重ね、これまでに、様々な研究成果を発表しており、エクオールの有用性と安全性について、世界の研究をリードし続けています。
2014年に手軽にエクオールを摂取できる食品を日本で発売した後、専門知識を有する専任スタッフを全国に配置。医師や医療従事者等の専門家の協力を得ながら、心や身体の変化を感じはじめたゆらぎ世代の女性に、ケアの重要性を伝え、女性の健康維持増進や生活の質の向上にむけて、各地でセミナーなどの情報提供を行っています。

  1. 1The 2011 Gallup Study of Menopause Management
  2. 2IPSOS-ASI study of women 45-59, 2009.
  3. 3日本女性医学学会雑誌, 20: 313-332, 2012
  4. 4Nutraceuticals:nutrition(栄養)+pharmaceuticals(医薬品)日々の健康維持増進に貢献する、科学的根拠に基づいて開発された製品。