ニュースリリース

大塚製薬株式会社

2015年5月20日

医薬関連事業

統合失調症治療薬に新たな選択肢 
「エビリファイ持続性水懸筋注用」5月25日に国内発売

  • 「エビリファイ持続性水懸筋注用」は、1回の投与で4週間効果が持続する注射製剤。2013年3月より米国で発売され、欧州19カ国、カナダ、オーストラリアに次いで日本で発売
  • 統合失調症患者さんは国内に約71万人*1と推定。症状の再発を防ぐために継続した治療が必要とされるが、錠剤投与の場合、退院後1週目からアドヒアランスの低下が目立ち、服薬不良と判断された患者さんは4割以上との報告*2があり改善が望まれる
  • 本注射剤は、毎日薬を飲めず再発してしまう患者さんの再発防止を目的に開発。「エビリファイ」は確かな効果と優れた安全性を有しているため、4週間に1回投与の持続性注射剤は医師や患者さんの新たな治療の選択肢となる

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、世界60カ国・地域で販売され有効性と安全性の確立している「エビリファイ」(一般名:アリピプラゾール)の新剤形となる持続性注射剤「エビリファイ®持続性水懸筋注用300mg、400mg、及び300mgシリンジ、400mgシリンジ」の2つの規格について、統合失調症の効能・効果で5月25日に国内で発売します。本注射剤の発売は、ドパミン・パーシャル・アゴニストの持続性注射製剤(LAI*)として国内で初めてとなります。
なお、2つの規格とは、バイアル製剤(凍結乾燥製剤)と薬剤の調製操作が簡便な製剤であるプレフィルドタイプ(凍結乾燥製剤と注射用水を1本の注射器に入れたデュアルチャンバーシリンジとなるキット製品)のことです。     
*LAI:Long Acting Injection

統合失調症の治療は、症状を改善し再発を抑制するために長期の維持治療を必要としますが、患者さん自身が服薬を中断してしまい、再発することも少なくありません。統合失調症においては、病識の欠如や認知機能障害などの問題のため、他の慢性疾患に比べても服薬の継続が難しく、統合失調症や統合失調感情障害を対象とした調査では服薬不良と判断された患者さんの割合は57%との報告があります*3。また、経口・錠剤投与の場合、アドヒアランスは退院後1週目から低下が目立つことや退院時から良好患者さんの割合が徐々に低下し、6カ月後に服薬不良となる患者さんは4割以上にものぼるとの報告もあります*2。主な服薬中断の理由として、飲み忘れ、病識の欠如、副作用、服薬方法が複雑であること、家族から十分な支援が得られないことなどがあります。

大塚製薬が独自に開発した「エビリファイ持続性水懸筋注用」は、経口剤の「エビリファイ」と同様の安全性プロファイル*4を持ち、4週間に1回の投与で効果が持続する筋注用LAI製剤(効力を持続させるために徐々に成分が放出するように作られた薬剤)です。4週間に1回の持続性注射剤は、薬剤の投与が確実であり来院回数を減らすなど患者さんの負担を軽減し、統合失調症の再発予防及び良好な予後に貢献できるものと期待されます。

藤田保健衛生大学精神科神経科学講座 教授 岩田仲生先生は「アリピプラゾール持続性水懸筋注用(LAI)は、4週間に1回の投与で、錠剤と同様に精神症状を悪化・再発させることなく、長期にわたり精神症状を安定・維持できることが確認されました。アリピプラゾールは、これまでも優れた有効性と安全性のバランスから、統合失調症治療における有用性が示されてきました。新たにLAIが発売されることで、さらなるアドヒアランスの向上が期待でき、統合失調症患者さんのリカバリー実現の可能性を高めると考えられます。今後、この注射剤の適正な使い方が国内で広がり、新たな治療選択肢となることを期待しています」と述べています。

「Abilify Maintena®」(海外商品名:エビリファイ メンテナ)は、米国で2013年より統合失調症の適応で販売を開始しました。欧州では2014年から英国をはじめ19カ国に広がり、またカナダ、オーストラリアでも販売しています。大塚製薬は、今後とも統合失調症の患者さんの社会復帰を目指して、服薬・再発に貢献できる新たな価値創造をグローバルに提供してまいります。

「エビリファイ持続性水懸筋注用300mg、400mg、及び300mgシリンジ、400mgシリンジ」の概要

「エビリファイ持続性水懸筋注用」(4週間1回製剤)について

大塚製薬が独自に開発した「エビリファイ持続性水懸筋注用」は、エビリファイの4週間1回投与の筋注用LAI製剤で、凍結乾燥製剤を注射用水で用時溶解することで注射可能な懸濁液となるバイアル製剤と、薬剤の調製操作が簡便な製剤であるプレフィルドタイプ(凍結乾燥製剤と注射用水を1本の注射器に入れたデュアルチャンバーシリンジとなるキット製品)の2規格があります。
「エビリファイ持続性水懸筋注用」の初回投与時には、2週間を目処に経口アリピプラゾール製剤との併用期間を設けますが、その後は4週間に1回の「エビリファイ持続性水懸筋注用」の単剤投与により安定した薬効を示します。持続性の抗精神病薬は、1回の投与で4週間の治療が可能となるため、患者さんにとっては服薬負担の軽減に繋がり、また医療従事者にとっては、患者さんに決められた時期に投薬(注射)・受診を促すことができるという利点があります。

  • *1 厚生労働省ホームページ、厚生労働省統計データベース。平成23年疾患調査より
  • *2 趙岳人ら 臨床神経薬理14(9):1551-1560, 2011
  • *3 Byerly MJ, et al. Psychiatric Services. 2007;58(6):844-7  
  • *4 持続性注射剤における注射部位反応を除く

統合失調症についての情報

こころの健康情報局
「すまいるナビゲーター」に統合失調症について多くの情報がありますのでご覧ください。
http://www.smilenavigator.jp/tougou/about/index.html


本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。