ニュースリリース

大塚製薬株式会社

2015年10月1日

医薬関連事業

緑内障・高眼圧症治療薬として新配合点眼液
「カルテオロール塩酸塩/ラタノプロスト配合点眼液」を国内承認申請

  • 「カルテオロール塩酸塩/ラタノプロスト配合点眼液」は、大塚製薬が独自に創製した非選択性β遮断薬のカルテオロール塩酸塩と最も汎用されているプロスタグランジン関連薬であるラタノプロストの2つの有効成分を配合した点眼液
  • 緑内障は原則として単剤から治療開始するが眼圧が十分に下降しない場合は複数の点眼液で治療することが多い。しかし多剤併用になるとアドヒアランスが低下して効率的な治療が期待できないため、治療効果をより確実にするため配合点眼液の利用が重要
  • 緑内障は失明原因の上位に位置し、病態は進行性かつ不可逆である。国内の治療中の患者数は約54万人と推定されるが、高齢化の進む中、患者数は増えており、より高い有用性とアドヒアランス向上が求められている

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、緑内障及び高眼圧症治療を目的として開発してきた新しい配合点眼液である「カルテオロール塩酸塩/ラタノプロスト配合点眼液」(カルテオロール塩酸塩2%とラタノプロスト0.005%含有、開発コード:OPC-1085EL)を国内で新薬承認申請しましたのでお知らせいたします。

「カルテオロール塩酸塩/ラタノプロスト配合点眼液」は、有効性と安全性が確認されたカルテオロール塩酸塩2%とラタノプロスト0.005%を有効成分とする、作用機序が異なる2成分を配合した点眼液で、カルテオロール塩酸塩の眼圧下降作用の持続化剤であるアルギン酸を配合していることを特徴とします。カルテオロール塩酸塩は、大塚製薬が独自に創製した非選択性のβ 遮断薬で、毛様体上皮における房水産生を抑制することで眼圧を下降させます。もう一つの有効成分であるラタノプロストは、プロスタグランジン関連薬(PGF 誘導体)であり、プロスタノイドFP 受容体の活性化によるぶどう膜強膜からの房水流出を促進します。1 日1 回点眼という利便性の良さから、現在最も使用されている緑内障・高眼圧症治療薬です。複数の点眼液による併用治療の際は、点眼する間隔を空ける必要があり患者さんにとって煩雑でしたが、2成分を配合することにより利便性の向上が期待され治療を確実にすることができます。

緑内障は、視神経線維と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患と定義される慢性の視神経症で、日本における失明原因の上位に位置します。緑内障の病態は進行性かつ不可逆なため、いったん発症すると視機能が回復することはなく、適切に治療を行わないと失明に至る可能性もあります。視機能の障害は患者さんのQOLを大きく損なうため、視機能維持を目的として生涯治療を続ける必要があります。また、緑内障は自覚症状に乏しく病態の進行が緩やかなため、患者さん自身が緑内障に罹患していることに気づきにくく、しばしば医療機関への受診が遅れ、その時点で病態が著しく進行していることがあります。そのため、医療現場では早期発見、早期治療が重要な課題とされています。

「カルテオロール塩酸塩/ラタノプロスト配合点眼液」の主な臨床試験として、原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者さんを対象にラタノプロスト対照比較試験とカルテオロール塩酸塩(ミケランLA点眼液2%)対照比較試験のフェーズ3試験が行われました。その結果、本剤の眼圧下降作用は各単剤(ラタノプロスト、カルテオロール塩酸塩)に対し優越性を示し、またラタノプロストとカルテオロール塩酸塩の併用療法と同程度でした。本剤の安全性に特段の問題はみられませんでした。

大塚製薬は、トータルヘルスケアカンパニーとして、緑内障やドライアイなどの眼科の分野においても独創的で革新的な製品と新しいカテゴリー市場の創出により、世界中の人々の健康に貢献してまいります。

【参考資料】

緑内障と治療薬について

緑内障は、視神経線維と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患で、日本における失明原因の上位に位置します。緑内障の病態は進行性かつ不可逆なため、いったん発症すると視機能が回復することはなく、適切に治療を行わないと失明に至る可能性もあります。視機能の障害は患者さんのQOLを大きく損なうため、視機能維持を目的として、患者さんは生涯治療を続ける必要があります。また、緑内障は自覚症状に乏しく病態の進行が緩やかなため、患者さん自身が緑内障に罹患していることに気付きにくく、しばしば医療機関への受診が遅れ、その時点で病態が著しく進行していることがあります。そのため、医療現場では早期発見、早期治療が重要な課題とされています。
日本緑内障学会が実施した疫学調査(多治見スタディ)によると、40 歳以上の緑内障の有病率は5.0%、高眼圧症の有病率は0.8%です。年齢別にみると、高齢になるほど緑内障の有病率は上昇する傾向が認められます。2002年の厚生労働省の調査では患者数は54.4万人と推定されています。

日本で上市されている緑内障・高眼圧症治療薬は、β 遮断薬、プロスタグランジン関連薬、αβ遮断薬、炭酸脱水酵素阻害薬、α1遮断薬、α2刺激薬、交感神経刺激薬、副交感神経刺激薬などに分類され、眼圧下降作用や副作用の面でそれぞれ特徴が異なります。これらの薬剤の中から、目標眼圧が達成できるよう、また良好なアドヒアランスが得られるよう、患者さんに合わせた薬剤が選択されます。薬物治療はまず単剤治療から開始します。β 遮断薬又はプロスタグランジン関連薬は、優れた眼圧下降効果と良好な忍容性を持つため、通常、第一選択薬として使用されています。目標眼圧に到達しない場合や目標眼圧に到達しているにもかかわらず視野障害が進行する場合、又は副作用が忍容できない場合は、治療薬の変更が行われます。薬剤の切替えで効果が不十分な場合は、眼圧下降作用の増強を目的として作用機序の異なる薬剤による多剤併用療法(配合点眼薬投与を含む)が行われています。


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