ニュースリリース

大塚製薬株式会社

2017年4月26日

医薬関連事業

腎性貧血治療薬「バダデュスタット」のグローバルライセンス契約を
締結   ‐米国に加え、欧州や中国などに開発・販売エリアを拡大‐

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)とアケビア・セラピューティクス・インク(本社:米国マサチューセッツ州、社長兼CEO:ジョン・P・バトラー、以下「アケビア社」)は、慢性腎臓病に伴う貧血(腎性貧血)の経口治療薬として開発中の「バダデュスタット(vadadustat)」について、開発・販売ライセンスの対象エリアを拡大する契約を締結しました。
両社は、2016年12月に米国における共同開発・共同販売の契約を締結しています。今回の契約によって、欧州では、両社が共同開発し、大塚製薬が販売を行います。また、中南米を除く、カナダ、オーストラリア、中国等*では、大塚製薬が開発・販売を行います。

*田辺三菱製薬株式会社がライセンスを取得している日本・アジア諸国(台湾、韓国、シンガポール、マレーシア、インドネシア他)以外の国

腎性貧血の原因は、骨髄による赤血球の産生を促す重要なホルモンであるエリスロポエチンの産生が腎臓で減少することとされています。腎性貧血治療薬であるエリスロポエチン製剤(注射剤)が主に使用されていますが、慢性腎臓病の患者さんの貧血治療により適した安全な経口腎性貧血治療薬が世界で求められています。

今回の契約締結により、大塚製薬はアケビア社に対して契約一時金73百万米ドルに加え、今後の開発段階や承認内容に応じたマイルストーンおよび売上高の目標達成に応じたマイルストーン等を支払います。また対象エリアにおける販売は大塚製薬が実施し、売上高に応じたロイヤルティをアケビア社に支払います。

大塚製薬の代表取締役社長 樋口達夫は「アケビア社の専門的技術により開発されたバダデュスタットが腎性貧血の標準治療法に大きな変化をもたらすものと期待しています。また、当社が注力する循環器・腎領域において、自社創製のトルバプタンに続くポートフォリオを強化することで世界の患者さんの治療により貢献できることを確信しています」と述べています。

アケビア社の社長兼CEO ジョン・P・バトラーは「世界で革新的な製品を展開する大塚製薬との米国における協業および今回のライセンスエリア拡大の契約締結により、新規経口腎性貧血治療薬バダデュスタットをグローバルにお届けできる体制が整いました。近い将来に重要かつ新たな治療選択肢となるものと期待しています」と述べています。

【参考】

バダデュスタット(vadadustat)について

バダデュスタットは、慢性腎臓病に伴う経口貧血治療薬としてフェーズ3試験を実施中です。
低酸素誘導性因子(Hypoxia Inducible Factor;HIF)の分解酵素である低酸素誘導性因子プロリル水酸化酵素(HIF Prolyl Hydroxylase ; HIF-PH)を阻害することにより、エリスロポエチン転写因子であるHIFを安定化・調整する働きをします。HIFは、酸素濃度の変化に応答し、赤血球の産生に関与する遺伝子発現を制御します。バダデュスタットは、標高が高くなって酸素濃度が低下した時に、人体が低酸素状態に自然に適応するメカニズムと同じ作用で働きます。人体は低酸素状態では、HIFの産生を上昇させます。このHIFはエリスロポエチン産生を導くのみでなく鉄輸送能を改善する働きもあるので相互依存的プロセスを調整することで、赤血球の産生を高め、結果として酸素運搬を改善します。

アケビア社について

アケビア社は、マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置くバイオ製薬企業として、HIFの生物学を通じて、腎臓病の患者さんに革新的治療法を提供することに注力しています。アケビア社のリードプロダクトであるバダデュスタットは、慢性腎臓病に伴う貧血を有する非透析期・透析期の双方の患者さんを対象に開発を進めている経口貧血治療薬です。現在、アケビア社は、グローバルフェーズ3試験(PRO2TECT試験:非透析期対象、INNO2VATE試験:透析期対象)を実施しています。
http://akebia.com/


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