ニュースリリース

大塚製薬株式会社

2017年5月2日

医薬関連事業

抗精神病薬「ブレクスピプラゾール」
アルツハイマー型認知症に伴う行動障害(アジテーション)を対象としたフェーズ3試験結果の速報について

  • アルツハイマー型認知症に伴う行動障害(アジテーション)を対象とした2本のフェーズ3試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)において試験結果の速報(トップラインデータ)が得られた
  • 両試験ともにアジテーション症状の改善を示したが、一貫した結果が得られなかった。今後、試験結果について米国FDAと協議予定

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)とH.ルンドベックA/S(本社:デンマーク、コペンハーゲン、社長兼CEO:コーレ・シュルツ、以下「ルンドベック社」)は、「ブレクスピプラゾール(一般名)」のアルツハイマー型認知症に伴う行動障害(アジテーション)を対象とした2本のフェーズ3試験において試験結果の速報が得られましたので、お知らせします。本試験は米欧でのブレクスピプラゾールの効能追加を目的としたものです。

二つの試験は、アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション症状を有する51歳から90歳の患者さん約700名を対象とした多施設共同、プラセボ対照、ランダム化、二重盲検比較試験です。一つ目の試験では、ブレクスピプラゾール1mg/日投与群、2mg/日投与群、プラセボ投与群に分け、12週間投与したときの本剤の有効性および安全性を比較検討しました。また、二つ目の試験では、ブレクスピプラゾール0.5~2mg/日可変用量投与群、プラセボ投与群に分け、12週間投与で有効性と安全性および忍容性について比較検討しました。これらの試験は北米、欧州およびロシアで実施されました。

両試験は主要評価項目である一定期間内の具体的なアジテーションの出現頻度を介護者が評価するCMAI(Cohen-Mansfield Agitation Inventory:29項目)合計スコアのベースラインからの平均変化量の比較と、副次的評価項目であるCGI-S(Clinical Global Impressions-Severity Illness Scale:精神疾患の重症度を7段階で評価)のベースラインからの平均変化量の比較でアジテーションの重症度を検討しています。

試験結果速報では両試験とも、ブレクスピプラゾールを投与した患者さんはプラセボを投与した患者さんと比べて、アルツハイマー型認知症のアジテーション症状の改善がみられました。一つ目の試験では、主要評価項目であるCMAIの改善はブレクスピプラゾール2mg投与群においてプラセボに比べ統計学的に有意でした(P<0.05)。副次評価項目のCGI-Sでは有意差が認められませんでした(P>0.05)。二つ目の試験は、主要評価項目であるCMAIでは有意差が認められませんでした(P>0.05)が、副次評価項目のCGI-Sにおいては有意な改善が認められました(P<0.05)。両試験の結果は参加した国ごとにばらつきがありました。これは対象疾患における標準ケアの違いによって生じた可能性があります。特にロシアで実施した試験においては、投与群とプラセボ群の間に差がみられませんでした。 安全性と忍容性に関しては、2つの試験ともブレクスピプラゾールの統合失調症とうつ病補助療法で以前に行われた試験と同程度でした。

両社は、この試験結果について米国FDAと協議して進めていきます。また、この試験結果の詳細は、今後行われる学会で公表していく予定です。

ブレクスピプラゾールについて

大塚製薬が創製した独自の作用機序を有する新規化合物で、ルンドベック社とグローバル共同開発・共同販売しています。本剤は、2015年7月に米国で成人の大うつ病の補助療法と統合失調症の2つの適応症で承認され、製品名「REXULTI(レキサルティ)」として両社で共同販売しています。日本では、統合失調症の適応で本年1月に製造販売承認申請済、欧州でも統合失調症の適応で本年3月に製造販売承認申請をしています。

アルツハイマー型認知症に伴う行動障害(アジテーション)について

アルツハイマー型認知症の患者さんの約50%は、介護者に対する暴言、暴力、錯乱などの行動障害を起こすといわれています。行動障害を含む認知症に関連する症状は、介護者の負担を重くし、個人や家族、介護者をひどく苦しめています。これらの行動障害が、認知機能をより急速に低下させ、介護施設への入居や介護者の負担にも関係してきています。


本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。