企業・職場を対象とした取り組み

「社員一人ひとりが、熱中症予防のために自ら考え行動ができる組織を目指す」

―トヨタ自動車 東日本株式会社―

大塚製薬
ニュートラシューティカルズ
事業部
盛岡出張所 課長

堀 直也

トヨタ自動車東日本
株式会社
宮城大衡工場 工務部

萩原 真紀氏

大塚製薬では、トヨタ自動車東日本株式会社の宮城大衡工場における熱中症対策の取組みを支援しています。
大衡工場では、2012年より、ガイドラインを作成し、「啓発」「教育」「健康管理」「物品管理」の4つの柱のもと、積極的に熱中症啓発活動に取り組んでいます。工場では終始身体を動かす作業が多く、また寒冷地ゆえに高断熱、高気密な建物である反面、夏場に熱がこもりやすい等の背景があることから、職場の各所にWBGT※1計測器を置き、チームリーダーを中心に体調管理や水分補給を徹底的に実施しています。さらに、社員一人ひとりに日頃から予防意識を高く持ってもらえるよう、食堂に1週間分のWBGT予報や熱中症対策情報を掲載したり、水分補給のための飲料を前日配布するなど、暑さを予知した活動を実施しています。
「働く仲間だけではなく、ご家族のためにも、安全な職場環境の整備と健康管理をしっかり行いたい。」と話す工務部の萩原さん。夏が終わった9月には、WBGT測定結果等を総合的に分析し、次年度の活動内容を検討・決定するなど、継続的な改善を重ねています。

大塚製薬 盛岡出張所では、暑さ指数(WBGT)や暑熱順化※2等をテーマに、熱中症の知識を深め、適切に水分補給いただくことを目的としたセミナーを継続的に開催しています。さらに、ガイドライン作成のサポートを行うなど、工場操業から現場と一体となった活動を実施しています。「熱中症等の健康管理について相談いただいた際に、科学的根拠をベースに、最新のデータを含む様々な情報提供を行うことで、意識が高まっている社員の方々の健康管理・維持にさらに貢献できるようにしたい」と考えています。

大塚製薬は、今後もお客様と同じ目的のもと、現場ごとに異なるニーズに耳を傾け、継続的な熱中症対策・啓発活動を行ってまいります。

※1
暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)。熱中症の原因となる暑さの要素である気温・湿度・輻射(放射)熱・気流を総合的に考慮した指数。
※2
暑熱順化(熱への順化):暑いところで身体活動強度の高い仕事を突然始めると、身体が暑さに慣れておらず、熱中症が起こりやすいため、強度が高い作業を始めるときは、暑熱順化期間(暑さに慣れるための期間)が必要といわれている。

このページの先頭へ

炎天下や高層ビルなど建設現場の多様な環境に応じた
活動を実施

ニュートラシューティカルズ事業部
大阪支店 大阪営業所 係長

小川 貞嘉

大塚製薬大阪支店 大阪営業所では、竹中工務店大阪エリアの熱中症対策について現場での説明会から水分補給方法のご提案を含め、包括的なサポートを行っています。熱中症対策説明会としては、毎年春から夏にかけて現場責任者の方から直接申込みをいただき、各建設現場に赴いて熱中症対策の説明会を実施しています。屋根がない炎天下での作業場、数千人が作業に従事する高層ビル、商業施設などの大規模プロジェクトであったりと、各現場によって環境が異なります。そのため、それぞれのニーズに合わせた内容で説明会を実施しています。「おかげで熱中症にかかる人がほとんどいなくなった」と感謝の声をいただくことも多く、本当に嬉しく感じています。今後も熱中症ゼロに向け、各現場のニーズに応じた柔軟な活動を実施し、ここで得た人脈を大切にし今後の活動に活かしていきたいと思います。また将来的には、オフィスで働いている方々の健康維持・増進のサポートも実施していきたいと考えています。

 

株式会社竹中工務店大阪本店
専門役

松谷和也氏

竹中工務店の大阪エリアでは、2008年に熱中症を発症した人が急増したことを契機に、熱中症対策の取組みを本格的にスタートしました。まずは、熱中症発生状況(日時や気温など)等を色々な角度から分析し、それに応じた作業状態の管理を行いました。建築工事は多様な技術や知識を持つ多くの方々の協力が必要であり、当社が携わる作業所では、大阪本店管轄だけでも1日あたり約1万もの人々が働いています。

そのため、当社の内勤関係部門だけではなく、協力会社事業主、そして作業所長を中心とする作業所スタッフ、協力会社職長の方々が三位一体となって、作業所で働く全員が熱中症予防意識を高く持ってもらえるよう工夫をしています。具体的には、「熱中症予防対策【必須12項目】」を作成し、体調管理やドリンク配布を行う「熱中症パトロール」を行っているほか、ウォータークーラーの設置、緊急用冷却パック・経口補水液等の常備など設備整備も含めた対策を徹底しています。

WBGT値等が一目で分かるポスター。
2014年に大阪労働局「ゼロ災大阪
『安全見える化運動』」「安全見え
る化パネル展」大阪労働局長 最優秀
賞を受賞した

 

建設現場は、アスファルト防水工事など作業内容によってWBGT値が非常に高くなることもあります。そのため、本日のWBGT値や水分・塩分補給のポイントが一目で分かるようなポスターを作成したり、「熱中症バスターズ」と呼ばれる社員や協力会社で組織する職長会のスタッフがポカリスエットのタンクを背中に背負って作業所を巡回し強制的に水分補給を促す活動も行っています。水分補給を忘れがちだった社員も、強制的に水分補給する時間を設けることで積極的に水分補給してくれるようになりました。

大塚製薬には、水分補給から社員・職長会スタッフへの指導教育まで各作業所を水平展開してサポートをしていただけるため、大変感謝しています。作業所内でも「ここまで真剣に取り組むならば、熱中症は絶対に発生させない!」という意識が強まっているのを感じるため、今後も我々と一緒になって熱中症発生予防対策に取り組んでいただきたいと思っています。

熱中症バスターズ

このページの先頭へ

全国に専門家の講演をライブ配信 - 熱中症対策「Live On Seminar」

 

大塚製薬では、全国の産業医の先生方、事業所に勤務されている保健師・看護士・栄養士、企業の安全衛生担当者やスポーツ指導者などを対象とした、「Live On Seminar」と呼ばれるWeb講演会を2013年から毎年開催しています。「Live On Seminar」では、聴講者のニーズに基づき設定したテーマに関する各専門分野の先生方の講演を、Webを介して全国にライブ配信しています。当社事業所のほか自分の好きな場所でもセミナーを受講でき、また聴講だけでなく質疑応答も行える双方向型の講演会です。

Live On Seminar 撮影収録の様子

 

2016年7月には、公益財団法人日本体育協会とともに、全国のスポーツ少年団の指導・育成に携わる指導者や保護者の方を対象とした熱中症予防・対策に関する講演会を実施。全国16都道府県21会場で、合計1200名の方にご参加いただきました。当日は、スポーツ少年団の活動や、スポーツ指導者に必要な知識についてご講演いただいたほか、中京大学・松本孝明教授から、スポーツ活動中の熱中症予防や対策についてご説明いただき、終了後は各会場から多数の質問が出されました。

大塚は、今後も各専門分野の先生方と連携し、熱中症対策に必要な情報を継続的に提供していきます。

各地での聴講の様子