ドライアイの症状

[ ドライアイの仕組み ]
ドライアイは、涙が乾くだけの病気、と思っていませんか?

しかし、実際に涙の量が減っているのはドライアイ患者さんの20%で、
最近では「涙」と「粘膜」の病気と考えられています。

ドライアイの分類

ドライアイで、涙が減っている人はわずか20%!?ドライアイで、涙が減っている人はわずか20%!?

例数:368名(VDT作業従事者) Uchino, M. et al.: Am J Ophthalmol.2013;156(4):759-766.(Table4より作成)

ドライアイの約80%の人が涙の量が減っていないという事実!

涙や粘膜には、私たちの目の表面を守るという重要なはたらきがあります。
ドライアイは、涙の減少や質の異常によって涙の層がデコボコになり、
粘膜にも異常が起こる…
粘膜の異常によってさらなる涙の異常が起こる…
といった悪循環が繰り返されて進行する慢性の病気なのです。

正常な目
正常な目 「涙」と「粘膜」が正常だから、目の表面もまぶたもなめらか。刺激も感じず、物がくっきりと見えます。
ドライアイ
(デコボコアイ)
ドライアイ(デコボコアイ) 「粘膜」が弱って、さまざまな刺激を感じやすくなります。ものも見えにくくなってしまいます。

[ ドライアイの症状 ]
ゴロゴロする、目が痛い…
それらも、実はドライアイの症状なのです。

まぶたの内側の粘膜に異常があると、まばたきすることで摩擦が増え、「ゴロゴロする」「痛い」といった刺激感をもたらします。
また、涙が減少するとレンズの働きをしている目の表面がデコボコになって光が正しく通過しないため、
「かすむ」「まぶしい」など、見えにくさにも影響が出ます。見えにくさは、疲れ目にもつながります。

ドライアイには、一見、ドライアイとは関係ないように思われるさまざまな症状があるのです。

目の刺激感
  • ゴロゴロ
  • 痛い
  • 乾く
  • ▼
  • ▼
  • まばたきの様子

    まばたきの様子

  • 乾燥の様子

    感想の様子

目の刺激感
  • ゴロゴロ
  • 痛い
  • ▼
  • まばたきの様子

    まばたきの様子

【動画】まばたきの様子

監修:京都府立医科大学 横井 則彦先生

目の刺激感
  • 乾く
  • 乾燥の様子

    感想の様子

目の見えにくさ
  • かすむかすむ
  • 見えにくい見えにくい
  • ▼
  • 正しく像を結べない様子

    正しく像を結べない様子正しく像を結べない様子

[ ドライアイの慢性化 ]
ドライアイ治療には、点眼の継続が大切です。

ドライアイは、一時的な目の乾きではありません。
ドライアイを軽く考えている方も多いのですが、悪循環を何度も繰り返し、慢性化してしまった状態、それがドライアイです。

ゴロゴロ感、痛み、かすみ、見えにくいなど、様々な症状が起こる可能性があります。
そのため、ドライアイ治療には、点眼を継続していくことが大切です。

ドライアイかも?と感じたら、眼科医に相談するようにしましょう。

ドライアイが引き起こす悪循環ドライアイが引き起こす悪循環

[ 提供 ] 東京歯科大学市川総合病院 島﨑 潤先生


※上の写真は、フルオレセイン染色により目の検査を行った様子。
緑色の光を発色しているところは、角膜に傷ができていることを示しています。

≫ ドライアイの治療法を
詳しく知りたい方は、こちら

[ ドライアイの発症年齢層 ]
ドライアイは年齢に関係なく起こります。
また、加齢の影響をうけるため、中高年に多い病気です。

ドライアイは、長時間パソコンやスマートフォンの画面を見続ける若い人が訴えて受診されることが多い病気であることは事実ですが、実は、ドライアイで受診する人の半数近くは50歳以上の方々が占めています。
その理由として、年齢を重ねるとともに涙をつくる機能や粘膜が衰え、ドライアイになる可能性が高まると考えられています。

ドライアイは、どんな人でもかかる可能性があり、日本のドライアイ患者数は推計約2200万人に上るといわれています。

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