これを行うとたとえ感染を受けても発病の危険性は何もしないときの1/5くらいになります。ちいさな赤ちゃんでは感染を受けるとかなりの確率で髄膜炎のような重症の病気を起こすことがありますが、BCG接種はその予防に有効です。
接種の効果は10~15年持続すると考えられています。

潜在性結核感染症の診断は赤ちゃんではツベルクリン反応検査、それ以上の年齢では血液検査(クォンティフェロン)で行います。
治療にはイソニアジドを6~9ヶ月飲むのが普通です。
接触者健診がとくに必要なのは、
※初発患者さんの側から見ると、
- 大量に菌を出している(塗抹陽性)患者さん、
- 長期間診断がつかなかった患者さん、
- 幼児や若者の患者さん(とくに複数)、
- まれな病型(例.髄膜炎、中耳炎など)の患者さん、
- 乳幼児や病気(エイズや腎不全など)や治療(副腎皮質ホルモン療法など)のため免疫が落ちている人、
- 初発患者さんと濃厚に接触のあった人(家族や親友など)などです。
健診では以下のような調査や検査が行われます。
- 調査:患者さんが発病してから(咳をするようになってから)話をしたり、同じ部屋で仕事や勉強をしたことがあるかどうか、それはどの程度か、を調べます。このような『接触の場』としては家族生活、職場・学校、サークル、趣味やレジャーなどにわたります。
- 血液検査(クォンティフェロン)・ツベルクリン反応検査による免疫診断法:結核の感染の有無をみます。『感染がある』と判定された場合には潜在性結核感染症の治療(化学予防)が必要です。
- 胸部X線検査:感染して既に発病しているかどうか、をみます。とくに初期の結核では症状のない人が大半なので、この段階で発見し、治療することが大事です。この検査は感染のおそれの大きい場合には初発患者さんとの接触があってから2年間くらいは繰り返し行う必要があります。
1993年WHOが世界結核緊急事態宣言を出し、途上国と先進国、援助機関に問題への注意を呼びかけました。
世界銀行が「DOTSを用いた結核対策は有利な投資である」として中国やインドのような国々の結核対策に大規模な資金援助(融資)を始めました。
WHOが中心になって、結核対策の関連する政府、民間の機関・団体が大同団結した「ストップ結核パートナーシップ」が結成され、途上国を中心に世界の結核対策推進への強力なサポーターとなりました。
2000年の沖縄G8サミットでの日本の提唱がきっかけとなり、感染症が途上国の開発の障害になっているとの認識が先進国の間に広まり、国連の主導で「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」が設置され、対策への多大な資金提供が始められました。
日本の結核対策に関する施策には以下のようなものがあります。
| 結核菌の感染を受けていない人にBCGを接種して、ごく軽い結核性の変化を起こさせ、これによって免疫を作ります。接種をすると、しない場合に比べて結核の発病を1/5程度に抑えるとされており、効果は10~15年間持続します。 |
| 「予防内服」とも呼ばれ、結核感染を受けた人がその後の発病リスクを小さくするために行います。 |
健康診断で発見される場合、症状のために受診することによって発見される場合があります。発病した患者さんの周囲にいる人に対して健康診断を行い、感染・発病した人を発見するのが「接触者健診」(定期外健診)です。最近の肺結核患者の発見方法の内訳は以下のとおりです(図12)。![]() |
| ・公的補助:結核治療には健康保険のほか公費による補助も行われます。これは患者さんの経済的状況によって治療が継続できなくなるような事態を避け、同時に治療の質に行政が責任を持つためです。 ・日本版DOTS:患者さんが主治医から指示された治療を規則的に継続するために、入院・外来治療の全期間にわたって、主治医と保健所が連携して患者さんの受療を支援します。 ・隔離:他に感染のおそれのある患者さんには感染防止のため入院隔離が勧告されます。 |
| 結核患者発生の動向や対策・医療の状況に関する情報を常時収集、分析して対策計画に役立てます。 |
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結核予防会をはじめ官民の関連機関が協同して「ストップ結核パートナーシップ日本」が2007年11月に設立されました。世界と日本の結核に対して、しっかりと関わりを維持・強化しようという運動体です。 |
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