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肝硬変の栄養療法の考えかた簡単で有効な肝硬変の夜食療法

次に最近話題の夜食療法(夜間分割食)をご紹介します。たとえば夕食を午後7時、朝食を午前7時に食べるとすると、夕食から翌日の朝食までの12時間は絶食していることになります。肝硬変患者では、もともとエネルギー消費量が多い一方で、肝臓でのグリコーゲンの貯蔵量も少ないため、慢性的にエネルギーが欠乏した状態になっています。そのため、肝硬変患者では、一晩寝て翌朝起きますと、健常な方が3日間絶食にしたときと同程度の飢餓状態になり、毎朝ダメージを受けています。

そこで就寝前にもう一食軽く夜食をとって、肝臓が夜間にエネルギー不足にならないようにするのが夜食療法「Late Evening Snack(LES)」(夜間分割食)です。しかし、夜食療法は食事の回数を増やし、それも就寝前に食べることから栄養過多で肥満になる恐れがあります。そこで1日に摂取する総カロリー量が増えないように朝、昼、夕の食事量を少しずつ減らして、夜食(分割食)は約100-200キロカロリー程度、食べることにします。

夜食療法を行うと夜間のエネルギー不足がなくなり、栄養状態が改善されるため、起床時の気分が爽快になり、肌の色つやや化粧ののりが良くなります。また腹水や体のむくみが取れ、こむら返りや筋肉のやせがなくなります。一度に摂取する糖質の量が減るので食後の高血糖状態が起きにくくなって、耐糖能異常(糖尿病に似た状態)も改善されます。
最近では、国内・海外で、夜食療法(夜間分割食)は肝硬変の栄養療法のひとつとして認められるようになりました。この方法を実施される場合は、担当医、管理栄養士とよくご相談してください。

※1日に摂取する蛋白質やエネルギーについては、医師、薬剤師、栄養士にご相談ください。