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PAD:手足の変化に気をつけてPADの病院での検査方法

閉塞性動脈硬化症の診断 - 触診の方法

病院では、問診、触診などの簡単な検査や血管造影などの精密検査が行われたのち、診断されます。
病院では簡単な問診の後、触診による検査が行われます。足に触ることで、足の体温や脈の触れ方などを確認する検査です。
つぎにABPI測定という足の血圧と腕の血圧を測り、比較する検査が行われます。足の血流が悪くなると、足の血圧が、腕の血圧より極端に低くなります。
以上の検査で末梢動脈疾患が疑わしい場合、さらに超音波検査や血管造影などの精密検査が行われ、そののちに診断されます。

第1段階:脈拍の強弱の確認-皮膚の色の変化

自覚症状でPADが疑われるとき、第一段階の検査として脈拍の強弱の確認を行います。機器もいらず、患者さんの苦痛もなく行え、非常に有用な検査です。
検査は、股の付け根(そけい部)、膝の裏、足首で脈を直接触れたり、聴診器で音を聞いたりすることで血流の状態を調べます。動脈に狭くなったり詰まったりした部分があると、脈が弱くなったり触れなくなったりします。動脈が狭くなっている場合は、血管雑音が聞こえることもあります。

【表3】PADが疑われる症状

脈拍の所見 病変
そけい部で脈が触れない 骨盤内の動脈の閉塞
そけい部で血管の雑音 骨盤内の動脈の狭窄
そけい部で脈が触れても膝の裏で脈が触れない 大腿動脈の病変
脈が触れるが、冷感やしびれがあり 糖尿病性末梢神経障害や整形外科の病気の場合

下肢の血流不全を確認する最初の簡便な手段として用いられる診断が、「挙上試験」「下垂試験」です。

挙上試験

仰向けに寝て足を60度くらい挙げ、約30秒~1分間、足の関節を曲げたり伸ばしたりします。血流が悪い方の足が蒼白になったり、疼くような痛みが出てきたりします。

下垂試験

挙上試験に続いて、上体を起こして下肢をベットから足を垂らしてみます。血流が悪い方の足は、健康な足に比べて遅れて充血し、紅く変化します。

第2段階:血流の検査

血行障害が疑われたら、次に、ドップラー血流計や脈波計といったという機器を用いて、足首と上腕の血圧(ABPI:足関節部最高血圧/上腕動脈最高血圧)を測定します。この検査も簡単に行え、苦痛はありません。健康な人では、足と腕の血圧とはほぼ同じですが、下肢の動脈に狭窄や閉塞があると、足の血圧が下がります。
腕の血圧と足の血圧との比(足関節圧比)を計算することにより、血行障害の診断とその重症度が判断できます。足関節圧比が0.9(90%) 以下だと何らかの閉塞性病変の存在が疑われます〔図2〕。

〔図2〕ABPIの計算方法

皮膚組織灌流圧(skin perfusion pressure:SPP)測定

レーザーによって血管内の血球の速度と血流量を測定する方法です。
下肢の血流不全が重症化していると考えられる際に測定します。

第3段階:医療機器による全身の検査

〔図3〕 ドップラー血流計による下肢動脈血流聴診

写真提供:重松 宏

さらに、血流測定、血管内超音波検査、サーモグラフィ、CT スキャン、MR(MRI、MR A)、動脈の造影検査、血管内視鏡などの検査をすることによって、血管の狭くなっているところや詰まっている部分、また全身の血管や血流の状態を調べていきます。

PADでは、他の部分にも動脈硬化が進行している可能性が高いため、狭心症などの心臓の病気、または脳梗塞などの脳血管障害の有無を調べることも大切です。