前回の食事タイプ別に体温、疲労感、知的作業能力を調べた試験で、アタマや体を働かせるには、朝食が欠かせないこと、そして食事の内容によって結果に違いが生まれることがわかりました。
では、この違いはいったいどこから生まれるのでしょうか。
もしかすると、食事の質(栄養バランス)が関係しているのでは!?
この疑問を解明するために、東北大学加齢医学研究所 川島隆太先生といっしょに、「朝食の質が認知機能に及ぼす影響」について研究しました。
朝食の質の違いと脳の働きの関係を調べるために、朝食として3種類の飲み物を用意。
暗算や簡単な記憶テストなどの知的作業を、朝食前、朝食後30分、90分、180分の4回行い、その際の脳活動をfMRI※により計測しました。
対象とした人は、普段から朝食を食べている健康な大学生です。
- ※【fMRIとは】
- 磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging; MRI)を用いて、
脳活動に伴う神経代謝や脳血流量の変化を間接的に測定する方法です。
下のイラストの明るくなっている部分が、脳の中の前頭前野内側面です。その右のグラフは朝食後180分経過したときの、朝食の違いによる前頭前野内側面の活動の違いを表したものです。
栄養調整食品(流動タイプ)を飲んだ場合、糖液や水だけを飲んだ場合と比べて、脳の前頭前野内側面での活動が高くなっていることがわかります。
*前頭前野は、能動的な注意や意思、意欲に関わる領域で、
この領域の活動低下は慢性疲労と関係があるといわれています。
脳機能イメージングと脳機能開発をテーマに研究を続ける。また、脳科学の知識を広く社会に啓蒙する活動のほか、高齢者の脳機能維持・改善を目指したプロジェクトを産学共同で立ち上げるなど、社会活動にも意欲的に取り組んでいる。
- 1985年
- 東北大学医学部卒業
- 1989年
- 東北大学大学院医学系研究科修了(医学博士)
- 1991年
- カロリンスカ研究所(スウェーデン王国)客員研究員
- 1993年
- 東北大学加齢医学研究所助手
- 1998年
- 同講師
- 2001年
- 東北大学未来科学技術共同研究センター教授
- 2006年
- 東北大学加齢医学研究所教授(脳機能開発研究分野)
- 2006年
- 同(認知機能発達寄附研究部門)兼任
- 2006年
- 東北大学ディスティングイッシュトプロフェッサー
- 「現代人のための脳鍛錬」
- 「脳を育て、夢をかなえる」
- 「さらば脳ブーム」
- ほか、多数。






