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熱中症予防8ヶ条 その5:失った水と塩分取り戻そう

こまめな水分補給をしましょう

体を運動や暑さにならすために、水分の補給が重要です。水分の補給にはどのような注意が必要なのでしょうか。30℃以上の環境温度のもとでは、人は主として汗によって体温を調節します。マラソンなどでは一般の人でも1000ワットもの熱を発生します。100ワットの電球10個分の熱が発生するわけで、この熱をちょうど自動車のエンジンをラジエータの水で冷やすように汗で冷やして、体温を一定範囲内に保っているわけです。

動画で知ろう!熱中症予防 ※音声が流れます。

運動時の水分補給の目安

運動中の水分補給のしかたについては、下表の基準を目安にしてください。

運動強度 水分摂取量の目安
運動の種類 運動強度 持続時間 競技前 競技中
トラック競技
バスケット
サッカーなど
75~100% 1時間以内 250~500ml 500~1,000ml
マラソン
野球など
50~90% 1~3時間 250~500ml 500~1,000ml/1時間
ウルトラマラソン
トライアスロン
など
50~70% 3時間以上 250~500ml 500~1,000nl/1時間
必ず塩分を補給
注意
  • 1:温度条件によって変化しますが、発汗による体重減少の70~80%の補給を目標とします。気温の高いときには15~30分ごとに飲水休憩をとることによって、体温の上昇が抑えられます。1回200ml~250mlの水分を1時間に2~4回に分けて補給してください。
  • 2:水温は5~15℃が望ましいです。
  • 3:食塩(0.1~0.2%)と糖分を含んだものが有効です。運動量が多いほど糖分を増やしてエネルギーを補給しましょう。特に1時間以上の運動をする場合には、4~8%程度の糖分を含んだものが疲労の予防に役立ちます。

水だけじゃダメ?汗をかいたら塩分も補給

大量に汗がでた時には、発汗量に見合った量の水を飲めないことが昔から知られ、これを自発的脱水と呼んでいます。この自発的脱水は、水だけを飲むと血液の塩分濃度が下がり、水が飲めなくなることが明らかになってきました。われわれの体には、ほぼ0.9%の塩分を含んだ血液が循環しています。

ところが大量の発汗がおこると、皮膚をなめると塩辛い味がすることからわかるように塩分が失われます。この時水だけを飲むと、血液の塩分濃度が薄まり、それ以上水が欲しくなくなります。同時に余分の水分を尿として排泄し、その結果体液の量は回復できなくなります。この状態で運動を続けると運動能力が低下し、また体温が上昇して、暑熱障害の原因となるわけです。

食塩と糖分を含んだ水分補給が効率的

水分の組成としては0.1~0.2%の食塩と糖分を含んだものが有効です。運動量が多いほど糖分を増やしてエネルギーを補給しましょう。特に1時間以上の運動をする場合には4~8%程度の糖分を含んだものが疲労の予防に役立ちます。これには、冷えたスポーツ飲料が手軽ですが、自分で調製するには1リットルの水、ティースプーン半分の食塩(2g)と角砂糖を好みに応じて数個溶かしてつくることもできます。

長時間運動を続ける場合には、食塩濃度をやや高くすることが必要です。トライアスロンなど長時間の運動では、血液のナトリウム濃度が低下して、熱けいれんのおこることが報告されています。またエネルギー源としての糖質も水と一緒に摂取することが効率的です。運動の回復時においても水分を摂取することによって、体温の回復が早くなります。

成分表示を見てみよう! 市販の飲料を選ぶ時、成分表示を見ていますか?
ナトリウムが40~80mg(100ml中)入っていれば、0.1~0.2%の食塩水に相当します。
  • ※ポカリスエット、アミノバリュー、エネルゲンには100mlあたり49mgのナトリウムが入っています。