ビタミンC
- ビタミンCは一度にたくさん摂ると吸収が悪いのですか?
- ビタミンCも一度に大量に摂りすぎると身体に悪いですか?
- ビタミンCについて、天然か合成かで何か違いはありますか?
- 喫煙しない人でも、近くにヘビースモーカーが居た場合、多めに摂った方がいいビタミンはあるのですか?
- ビタミンCの吸収として食後と空腹時ではどれだけの違いがあるのですか?
- 鉄分を摂る時、ビタミンCによって吸収が高まる作用機序について教えて下さい。
- 人参入り野菜ジュースや人参おろしに大根おろしを混ぜた場合のように、人参を生で食べる時他の食品と混ぜ ると、他の食品のビタミンCを破壊すると聞きました。何故ですか?
- ビタミンCを取りすぎると結石になると聞いたのですが、本当ですか?
ビタミンCは一度にたくさん摂ると吸収が悪いのですか?
ビタミンCの吸収は一度にとった摂取量、食後と空腹時で違いますが、個人差も大きい為に具体的にどれだけの差があるとはいえません。ある非喫煙者を対象にした研究では、食後に各摂取量を摂取した時の腸管吸収を測定したところ、100mgでは80~90%吸収されましたが、5,000mgでは20.9%と一度に多く摂取した方が吸収率は下がりました。
しかし、吸収量としては、5000mg摂取の方が多くなります。日常生活では、3度の食事の時にまんべんなく摂取されるのが理想的です。
(参考:村田晃著「新ビタミンCと健康」共立出版)
ビタミンCも一度に大量に摂りすぎると身体に悪いですか?
日本人の食事摂取基準(2005年版)では、上限量(過剰摂取による弊害を起こさない摂取量)は、定められておりません。しかし、一度にg単位(2000mgなど)摂取すると下痢を起す場合があります。日常生活では、3度の食事の時にまんべんなく摂取されるのが理想的です。
ビタミンCについて、天然か合成かで何か違いはありますか?
まず、天然と合成の製法を簡単にご紹介します。天然では、ビタミンCを多く含むローズヒップ(バラの実)などを素材としてつくられています。合成では、グルコース(芋・とうもろこしのでんぷん)を素材とし、微生物の働きを利用することにより、天然のビタミンCと化学構造が全く同じ物になります。
したがって、アスコルビン酸(ビタミンCの化学名)は、天然と合成で、その吸収率や生理作用・薬理作用および副作用に違いはないと言われています。
喫煙しない人でも、近くにヘビースモーカーが居た場合、多めに摂った方がいいビタミンはあるのですか?
喫煙の害は、喫煙者本人だけでなく、喫煙しないまわりの人にも及びます。タバコの煙、特に副流煙には発癌物質、その他の有害物質が数多く含まれているからです。
喫煙者では、非喫煙者に比べて、吸い込んだこれらの有害物質を解毒する為に、ビタミンCの代謝が速くなっていて、生体内のビタミンC総量を減らすことがわかっています。また、小腸でのビタミンCの吸収も低下するともいわれています。
したがって、喫煙の害から身体を守る為には、ビタミンCに加えて、ビタミンE、適量のベータカロテンなどの抗酸化ビタミンを摂ることが薦められています。
(参考:新ビタミンCと健康、ビタミンミネラルBOOK)
ビタミンCの吸収として食後と空腹時ではどれだけの違いがあるのですか?
ビタミンCの吸収は一度に取る量、食後と空腹時で違いますが、個人差も大きい為に具体的にどれだけの差があるとはいえません。ある非喫煙者を対象にした研究では、食後に各摂取量を摂取した時の腸管吸収を測定したところ、100mgでは80から90%吸収されましたが、5,000mgでは20.9%と一度に多く摂取した方が吸収率は下がりました。しかし、吸収量としては、5000mg摂取の方が多くなります。
ビタミンCを摂った事のない人が、空腹時に一度に1g以上摂取すると下痢を起こすことがあります。また、2g以上では下痢を起こす人の割合が増えるとの報告がありますので、ご注意下さい。日常生活では、3度の食事の時にまんべんなく摂取されるのが理想的でしょう。
(参考:「新ビタミンCと健康」村田晃著)
鉄分を摂る時、ビタミンCによって吸収が高まる作用機序について教えて下さい。
鉄は主として十二指腸から吸収されますが、十二指腸は腸液の影響で弱アルカリ性となっています。一方、鉄には電荷の状態から二価鉄と三価鉄がありますが、二価鉄の方が三価鉄よりもアルカリ側で溶け易い形態です。従って食品や鉄剤として存在している三価鉄をビタミンCで還元して二価鉄に変換することで鉄の吸収が良くなります。
ビタミンC以外にも、梅干し等に多く含まれるクエン酸にキレート作用があり鉄の吸収を高めます。
人参入り野菜ジュースや人参おろしに大根おろしを混ぜた場合のように、人参を生で食べる時他の食品と混ぜると、他の食品のビタミンCを破壊すると聞きました。何故ですか?
人参にはアスコルビン酸オキシターゼという酵素が含まれています。この酵素はアスコルビン酸(ビタミンC)を酸化させる酵素ですから、ビタミンCは時間がたてば少しずつ壊されると言われています。また、ビタミンCは水溶性ですし、水洗いや加熱によっても少し損失します。
つまり、どのような方法でも多少の損失はあります。対策としては、生の人参は他の食品と混ぜないで食べたり、作ってから早めに食べたりする方法がありますが、ビタミンCの損失を気にされるよりは、人参はじめ各種野菜に含まれるβカロチン・食物繊維などをきちんととることが大切です。
ご存知のとうりビタミンCは大切な栄養素ですが、ヒトはビタミンCを作り出すことができません。 健康に気をつけて一日30品目を目指し、これからもしっかり栄養補給してください。
ビタミンCを取りすぎると結石になると聞いたのですが、本当ですか?
以前ビタミンCを取りすぎると、尿中のシュウ酸が増え結石になるといわれた頃がありました。確かにビタミンCを多量摂取していると尿中シュウ酸濃度が非常に高くなることが報告されていましたが、分析の過程でビタミンCからシュウ酸が生じるため正しく測定されていなかった事が明らかにされています。
その後大量のビタミンC摂取と尿中のシュウ酸の関係の報告については結果がまちまちで不確実です。一方アスコルビン酸摂取と結石の関係については、疫学調査においても、一例としてビタミンCを1,500mg以上摂取している男性では、25mg以下しか摂取していない男性と比べて、シュウ酸による膀胱結石が少なかったという結果があります。
以上の事からビタミンCを取りすぎて結石になるという事は現在では否定されているようです。ただし、疾患に関わる事ですので医師にご相談ください。
参照「ビタミンとミネラルの安全性」アメリカの栄養評議会(CRN)編集、 細谷憲政翻訳監修、健康産業新聞社発行

