大豆は現代の日本人の食生活で欠かすことができない食品のひとつです。一般的に知られている醤油・豆腐・味噌・納豆以外にも、サラダドレッシング・マヨネーズなど、非常にたくさんの食品の素材・材料として使用されています。
大豆に含まれるたくさんの成分が健康に関わっていることが分かっています。そのうちタンパク質、オリゴ糖、イソフラボン、降コレステロール、ビタミンKは特定保健用食品にもなっていて、1つの食品に5種類の特定健康用食品が含まれる食品は他に例を見ません。このことから、大豆がいかに健康成分を持った食品であるかが分かります。
大豆タンパク質は植物性タンパク質でありながら、牛乳・鶏卵・牛肉など動物性タンパク質と同等の栄養価を持っているため「畑の肉」と呼ばれています。血中コレステロールの上昇を抑えたり、メタボリックシンドローム改善に効果があることがわかっています。
大豆ペプチドは、血圧の情報抑制・肥満対策・抗参加作用などの成人病対策に加え、脳のリラックス・疲労回復・筋肉再生などの効果があることがわかっています。
大豆イソフラボンは構造が女性ホルモンに似ていて、同様の作用があります。乳がん・子宮内膜がん・前立腺がんの発症を抑える作用、血液コレステロールを低下させる作用、対酸化作用などさまざまな作用があります。
また、大豆を摂取することによって、大豆イソフラボンに含まれるダイゼインという成分が腸内細菌によってエクオールという成分に変えられます。このエクオールは大豆イソフラボンの中でもっとも女性ホルモン活性が強いため、大豆イソフラボンの活性本体ではないかといわれています。ところがエクオールは一般の食品からの摂取は不可能なため、いかにダイゼインを摂取し、腸内細菌によって分解し、エクオールにするかが重要となります。
ビタミンKは骨を強くする作用があり、ビタミンK2を多く含む納豆をたくさん食べる地域はそうでない地域に比べ、骨折発生量が少ないという顕著なデータが出ています。
現在でも大豆成分については研究が進められており、新しい健康効果への期待がもたれています。
このように、大豆は健康成分の宝庫です。生活習慣病の予防・改善だけでなく、健康維持にも役立つ代表的な機能性食品です。
サプリメントとして有効成分を取り出して摂取するよりも、丸ごとの摂取をお奨めします。
日常生活に大豆をとりいれて、健康な毎日を過ごしましょう。
1933年 福岡県久留米市生まれ。1962年に九州大学大学院博士課程を修了し、農学博士の学位取得。アメリカ合衆国ハーバード大学公衆保健学部栄養学科研究員を経て、現在、九州大学・熊本県立大学名誉教授。
主な学会活動として、日本栄養・食糧学会名誉会員、国際栄養科学連盟フェロー、日本および米国油化学会フェロー、コレステロール研究会名誉会長、加工油脂栄養研究会会長、財団法人日本食品油脂検査協会理事など。








