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講義概要

人類長年の夢であった健康と長寿は、世界中を調査することで、毎日の食生活から実現が可能だということが分かってきました。
世界中には健康と長寿のためのすばらしい食文化があり、それを大切にして発展させ、食育という形で後世へ伝えていくことで、人類の健康・長寿は可能だという結論に至りました。

世界25カ国の61地域で20年以上かけて、24時間採尿調査(ユリチェック)で尿のサンプルを採集し、尿中の食塩摂取量・ナトリウム/カリウム比、大豆摂取量、魚介類の摂取量などを計測することで、正確に食事と健康・病気・長寿との関係を調査しました。
その結果、食塩摂取量が増えると脳卒中の死亡率が、血清コレステロールを高くする食生活で心筋梗塞が確実に増えることが分かりました。脳卒中、心筋梗塞が増えるとい平均寿命は短くなります。

長寿のためには寿命に強く影響する心筋梗塞を予防することが大切で、血清コレステロールを下げるほか、大豆・魚を多く食べる日本人の伝統的食生活が有効です。
大豆にはイソフラボンという、女性ホルモンのエストロゲンに似た成分が多く含まれており、血管内皮に働き血管を拡張させ血栓を防止する一酸化窒素(NO)を増やす効果があり、肝臓内では悪玉コレステロール(LDL)の受け口を増やす効果があります。

日本や中国の大豆を食べる伝統的な食文化を世界中に広めることで、蔓延しつつある生活習慣病の予防が可能になり、健康と長寿が実現できると考えています。

家森 幸男先生 プロフィール

1937年、京都府生まれ。1967年、京都大学大学院医学研究科博士課程修了。病理学専攻。米国国立医学研究所客員研究員、京都大学医学部助教授、島根医科大学教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授などを歴任。
1983年からWHOの協力を得て世界25カ国61地域を学術調査。
現在、武庫川女子大学国際健康開発研究所所長、京都大学名誉教授、WHO循環器疾患専門委員、財団法人兵庫県健康財団会長、財団法人生産開発科学研究所予防栄養医学研究室長などを兼任している。