私たちのカラダは約60%が水分で、水分を除いた残りの半分(カラダの20%)を構成しているのがタンパク質です。このタンパク質の構成材料となる栄養素がアミノ酸です。
アミノ酸は、旨味調味料などとして食品に利用されているだけでなく、シャンプー・リンス・ボディーソープなどの保湿成分として美容分野でも、そして点滴などの成分として医療分野でも利用されています。また、筋肉の活動を支える重要な栄養素としての機能をもっており、アクティブな生活を送る現代人のカラダをサポートする働きがあるため、アミノ酸飲料をはじめとするサプリメントに利用されています。
カラダを構成するタンパク質の材料となるアミノ酸は20種類で、必須アミノ酸と非必須アミノ酸に大きく分類されます。BCAAは体内で合成できないアミノ酸(必須アミノ酸)のうちの、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つのアミノ酸の総称です。主な機能として、タンパク質の材料としての機能、運動時のエネルギー源としての機能、カラダのタンパク質を増やす機能などがあります。
BCAAは筋肉のタンパク質に多く含まれるアミノ酸です。カラダを動かすと、体内ではまず糖質が使われ、次に脂質が使われます。さらにエネルギー消費が続くと、筋肉はエネルギー不足を補うために自らのタンパク質をアミノ酸に分解して、アミノ酸(主にBCAA)をエネルギー源として利用します。このような場合にBCAAを補給すると、補給したBCAAがエネルギー源として利用されるので筋肉タンパク質の分解が抑えられ、筋肉の損傷が減少して活動中や活動後のカラダへのダメージが軽減されます。
また、BCAAはタンパク質の合成を促進し、分解を抑制して、筋肉のタンパク質を増やす機能をもつことが知られています。つまりそれは筋肉を増やすことになります。筋肉量が増加すると基礎代謝が高まり、エネルギーを消費し易いカラダになります。
BCAAはマグロの赤身・牛ひき肉・鶏卵などの食品中にも多く含まれますが、食品中のBCAAの多くはタンパク質の形で存在しているため、アミノ酸に分解されないと体内に吸収されませんので、機能を発揮するまでに時間がかかります。一方、サプリメントで摂取するとそのまま吸収されるため、すぐにその機能を発揮できます。
BCAAを日常生活にうまく活用して、アクティブで健康な毎日を過ごしましょう。
1965年、東京生まれ。東京農工大学大学院修了後、岩手県立盛岡短期大学で将来栄養士になる学生達を指導し、その後、米国ペンシルベニア州立大学医学部にてアミノ酸の生体調節機能の解析を本格的に開始。 現在、宇都宮大学農学部教授。東京農工大学大学院教授 兼職。
日本アミノ酸学会(2009年~幹事)、日本栄養・食糧学会、日本畜産学会(2004~2009年理事)、日本農芸化学会、 The American Physiological Societyに所属。








