メタボリックシンドローム本体は内臓脂肪の過剰蓄積

メタボリックシンドローム本体は内臓脂肪の過剰蓄積

監修:三井住友銀行大阪健康サポートセンター 大阪健康サポートセンター長 船橋 徹先生

動脈硬化の予防。その鍵は「内臓脂肪」-其の1-

日本人の三大死因にあげられる心筋梗塞(しんきんこうそく)・脳卒中(のうそっちゅう)は、動脈硬化(どうみゃくこうか)によって血液の流れが悪くなって起こる病気です。これらの動脈硬化性疾患は、働き盛りの男性を中心に発症しており、社会的に問題となっています。
主な死因別死亡数の割合(平成18年)
肥満、高血糖、高コレステロール血症、血圧の上昇などは冠動脈疾患の危険因子といわれており、たとえそれぞれの程度が軽くても一人に重なると、冠動脈疾患の危険度が高くなることが知られています。
危険因子数と冠動脈疾患発症危険度の関係
心臓の冠動脈(かんどうみゃく)という血管に動脈硬化がおこる病気を冠動脈疾患といい、心筋梗塞などが挙げられます。心筋梗塞は、心臓を取り囲むように走る冠動脈が血栓(血液の塊)によって詰まり、その先に酸素や栄養が行き届かないため、心筋が壊死(えし)してしまう病気です。
心筋梗塞を起こした部分の血管では血栓で血管内が詰まり、その先に血液が流れず酸素や栄養が行き届かない状態になっています。
※プラークとは、血管壁にできた盛り上がりのことをいいます。
心筋梗塞などを起こしやすいプラークは、コレステロールなどの脂質が多く、破裂しやすい状態にあります。
「脂質異常症」って知っていますか?
従来、高脂血症トリグリセライドや総コレステロールの値が高い)ことが心筋梗塞などの冠動脈疾患になりやすいとされてきました。しかし、その後の研究により、総コレステロールに含まれるHDLコレステロールの低下が冠動脈疾患の発症に関係していることがわかりました。HDLコレステロールが低いのに高脂血症という言葉が使われるのはふさわしくないと考えられ、「脂質異常症」という言葉も用いられるようになりました。
また、動脈硬化の進展や冠動脈疾患の発症には、総コレステロールに含まれるLDLコレステロールの上昇が関連することがわかりました。
これらのことから、総コレステロール値だけで評価するのではなく、HDLコレステロールLDLコレステロールの値をわけて評価するように変わってきています。