1967年東京大学医学部卒業。アメリカとカナダで臨床研修を受け、71年に帰国後、2児を出産。76年から正式に医局に戻り、東京大学講師、東京水産大学教授を経て、2002年より千葉県衛生研究所所長、千葉県立東金病院副院長に就任。
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1967年東京大学医学部卒業。アメリカとカナダで臨床研修を受け、71年に帰国後、2児を出産。76年から正式に医局に戻り、東京大学講師、東京水産大学教授を経て、2002年より千葉県衛生研究所所長、千葉県立東金病院副院長に就任。
取材当時の気温は男性と女性の病気のメカニズムや治療法の違いに配慮した「性差医療」を提唱し、「女性外来」や「男性外来」開設の牽引役となった天野恵子先生に、梅雨明け直前の東京大学と附属病院をご案内いただきました。
気温は30°Cを超えているのに、緑陰に恵まれた東大本郷キャンパスは思いのほか涼しく、有名な三四郎池にはまるで山水画を思わせる幽玄な気配が…。ここが赤門、あれが安田講堂と、すっかりお上りさん気分で散歩してきました。
今回、案内をお願いした天野先生は、1968年の東大紛争で臨床研修が中断され、アメリカで臨床研修を受けることに。そこで急性心筋梗塞に対する集中ケア体制を目の当たりにしたことが、循環器内科を選ぶきっかけとなったといいます。
循環器内科を専門とする天野先生が、「性差医療」に注目したきっかけは、友人からの胸部痛の相談でした。
「症状は狭心症と同じなのに、原因がわからず不思議に思っていると、同じ症状を訴える40、50代の女性が少なくないのです。病院に行って検査をしても特に異常はなく、原因がはっきりしない。
変だ変だと気になっていたところ、85年のアメリカの学会で女性特有の胸部痛に関する発表があり、これだ!と思いました」。
その後、天野先生は、ことあるごとに「男と女は病気も治療法も違うのでは」と言い続け、ついに99年の日本心臓病学会で性差医療を提唱する機会を獲得。全国の「女性外来」や「男性外来」開設の牽引役を果たしました。
2002年からは千葉県立東金病院で女性外来を担当するほか、千葉県衛生研究所所長として全国に先駆けた画期的な健康調査や健康コーディネータ事業を推進中。多忙な中で健康を保つ秘訣はというと、「早寝早起き。たっぷりの野菜とキノコ」。リラックス法はTVドラマを見ることだとか。でも、「韓国歴史ドラマを見ると、脈診がいかに大切かわかるわ。漢方は初めから性差医療なのよ」とおっしゃるところを見ると、先生にとっていちばんの健康法は、やはり性差医療の実現しかないようです。