社員が語る

ニュートリション
エ ナチュール社
ゼネラルマネージャー

企業法を専門とする弁護士として大学卒業後、オーガニックなどの自然食品に興味を持つようになる。
全米を渡り歩いて豆腐の作り方を学んだ後、ヨーロッパ市場向けではフランスで初となる豆腐・大豆のビジネスをスタート。
現在も意欲的に会社経営と製品の開発に取り組む。

取材協力:NHKエンタープライズ

2014年4月

企業法を専門とした弁護士から豆腐作りへ

全ての始まりは70年代、70年代の初頭ですね。当時ベジタリアンになりまして、本やなんかから豆腐のことを聞き知ったのです。それで、家のキッチンで豆腐を作ろうと決心したんです。豆腐を売っている店などありませんでしたからね。

この分野における技術的知識など皆無でした。なぜなら私は基本的に法律を勉強した人間ですし、専門は企業法でした。それで、フランスで2、3年働き、その後またアメリカに行って、こんどはもっと長く滞在しよう、と決めました。豆腐と味噌の作り方を学ぶためです。

大豆製品を作り続ける理由

豆腐をヨーロッパで、もしくはフランスで、広めるのは容易ではありません。なぜなら、ここには、豆腐と比較できるようなものがないからです。フランス人が1丁の豆腐を見ると、チーズのように見えます。しかし、もちろん、豆腐はチーズではないわけです。豆腐にはかなり特別なところがあります。フランスやヨーロッパには、「ニュートラルな味」という概念がないのです。日本では豆腐に関連してそういうものがあるのかもしれませんが。フランス人にしてみたら、豆腐には味がないのです。おいしくもないし、まずくもない。味がないのです。それはどういうことかといいますと、誰も豆腐には惹かれない、ということです。そのため、我々は、豆腐や大豆製品一般を、食材として、いろんなレシピの中で使ってもらうように、紹介しなければならないのです。お客さんに受け入れてもらうには、たいてい野菜や、ハーブや、スパイスなどと組み合わせなければなりません。

ひとたびお客さんに「豆腐はおいしいんだ、おいしいレシピに使えるんだ」ということがわかってもらえると、そこから先はみなさんご自分で工夫を凝らして、他のいろいろな種類の食材との斬新な組み合わせを発見していただけるのです。これは実はコミュニケーションと情報の問題で、時間がかかります。しかし、一度豆腐の何たるかを、「食べてもおいしくて、健康にもよい」ということを分かってもらえれば、そこからは各自で工夫してくれます。ここ数年でどう変わってきたかを見ると、本当に興味深いですよ。