乳酸菌B240について

乳酸菌B240で免疫物質IgAが増える仕組み

乳酸菌B240とIgA

乳酸菌B240は新しく発見された粘膜の免疫力とバリア力をあげる効果を持った植物由来の乳酸菌です。乳酸菌B240を口から摂ると、胃を通過し、栄養を吸収する役割を果たす小腸に到達します。口から摂った乳酸菌が小腸を刺激し、粘膜からのIgA分泌が増加します。分泌されたIgAは体内に侵入して病気を引き起こそうとしていた細菌やウィルスにくっつき、それらの病原体を排泄に導いて、体を守っています。

さらにIgA産生細胞の注目すべき点は、乳酸菌B240を摂ることによって小腸で始まった免疫反応の情報が全身へと伝わり、全身の粘膜でも免疫を高めるIgA分泌を高めることです。

実際、健康な成人女性や健康な高齢者に1日20億個の乳酸菌B240を摂ってもらった2つの試験で、唾液中のIgAの分泌量が有意に増加しました(グラフ1,2)。これらの結果から、乳酸菌B240は小腸を刺激し、口腔をはじめとする全身粘膜でのIgA分泌を高める効果がある、と考えられます。

1 乳酸菌B240摂取により、成人女性の唾液中IgAが増加した

成人女性の乳酸菌B240摂取群別唾液中IgA増加量のグラフ

30人の健康な女性を、乳酸菌B240摂取群(20億個/200億個)水摂取群に分け、21日間摂取。その結果、唾液中のIgA増加量は乳酸菌B240摂取群で有意に上昇した。
(データ:Jpn J Lactic Acid Bact.;17,132-36-2006)

2 乳酸菌B240摂取により、高齢者の唾液中IgAが増加した

高齢者の乳酸菌B240摂取による5分間のIgA分泌量のグラフ

80人の健康な高齢者を2群に分け、乳酸菌B240(20億個)を含む水、あるいは、乳酸菌B240を含まない水を12週間摂取。乳酸菌B240摂取群では2週目から、5分間の唾液中IgA分泌量が高くなり、4週目以降、維持された。グラフの赤線部分。
(データ:Immun Ageing;7,11,2010)

乳酸菌B240でIgAが増える仕組み

Step 1乳酸菌B240を1日20億個以上摂取する

Step1 乳酸菌B240を1日20億個以上摂取する
乳酸菌B240 Lactobacillus pentosus ONRICb0240
乳酸菌B240
Lactobacillus pentosus ONRICb0240)

Step 2摂取した乳酸菌B240が小腸を刺激し粘膜からのIgA分泌が増加する

乳酸菌B240を口から摂取すると、小腸に到達。小腸粘膜には「パイエル板」という平らな免疫組織があり、消化管からの異物(細菌やウイルスなど)の体内への侵入を監視している。乳酸菌B240は、パイエル板の上皮にある「M細胞」から取り込まれ、取り込まれた乳酸菌B240は樹状細胞の受容体を刺激。すると「B細胞」が反応し、「抗体産生細胞」に分化。抗体産生細胞によって生み出されたIgAは、腸や腔など全身の粘膜で細菌やウイルスに張り付き、その動きを止め、体外へと排出したり、マクロファージなどの免疫細胞が食べやすい形にする。

Step2 摂取した乳酸菌B240が小腸を刺激し粘膜からのIgA分泌が増加する

Step 3小腸から全身にメッセージが伝わる

乳酸菌B240の働きは、小腸粘膜のみにとどまらない。B細胞が活性化して生み出された抗体産生細胞は、リンパ液や血液の循環に乗って全身を巡り、口腔や肺といったほかの粘膜でもIgAの産生を高め、再び腸に戻る(ホーミング作用)と考えられている。乳酸菌B240は唾液中のIgAの産生を高めることがヒトで確認されている。

Step3 小腸から全身にメッセージが伝わる

Step 4全身の粘膜免疫機能が高まる

乳酸菌B240は小腸粘膜から取り込まれ、「ホーミング作用」によって全身に指令を伝えて、体中の粘膜組織におけるIgAの産生を高めると考えられる。IgAにキャッチされた病原体は、糞便と共に排出されたり、体内に入った場合にマクロファージに食べられやすくなる。実際、乳酸菌B240をとることで、腸管内のIgAが増えることも基礎研究では確認されている。乳酸菌B240は、まさに入り口(口)から出口(大腸)までの粘膜機能を高める。

Step4 全身の粘膜免疫機能が高まる

乳酸菌B240の構造骨格

乳酸菌B240は、円筒状で、外側を覆う「細胞壁」が分厚いという特徴を持つ、グラム陽性桿菌という種類。分厚い細胞壁は主にペプチドグリカン、タンパク質、リポテイコ酸、テイコ酸という4つの成分で構成される。この細胞壁が樹状細胞の表面にある受容体にくっついたり、取り込まれたりすることで樹状細胞内の働きが高まり、サイトカインと呼ばれる情報伝達物質が放出され、B細胞が反応し、IgAが作り出される。この4成分が形作る細胞壁の構造が、樹状細胞の働きを高めるのに重要だということが分かっている。

乳酸菌B240の構造骨格のイラスト

乳酸菌B240はタンパク質と同時に摂取するといい!IgAの分泌がさらに増える

乳酸菌B240によるIgA分泌アップ効果を、栄養状態によって確かめた研究も。タンパク質不足は、免疫機能低下による感染症の発生に関連するとされます(注5)。そこで、タンパク質栄養失調モデルのマウスを低タンパク食、標準タンパク食、高タンパク食の3群に分け、さらに乳酸菌B240摂取群と非摂取群に分けたところ、乳酸菌B240摂取群では、5週後の腸のIgAの分泌量がすべての群で増加。特に高タンパク食摂取群の増加量が最も多いことが分かりました。

また、試験管内では脾臓細胞のB細胞、ヘルパーT細胞などの免疫細胞が有意に増加。乳酸菌B240をタンパク質と一緒に摂ることで、効果的に免疫力を高めることが期待できそうです。
(データ:J Agric Food Chem.;2646-51,2011)

  • 注5:J Nutr.;597-600,1992

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