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知っておきたい肌(皮膚)のしくみ

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知っておきたい肌(皮膚)のしくみ

人の体の表面をくまなく覆う肌(皮膚)は、厚さが平均2mmと非常に薄いものの、外部の刺激から体を守るバリア機能をはじめ、体内の水分などが過剰に蒸散しないように水分を保つ重要な役割を持っているのです。

肌(皮膚)の仕組み

肌(皮膚)は体を外部の刺激から守る大切な働きがありますが、
実際にどんな構造ですか?
肌(皮膚)は大きく分けて、外側から表皮・真皮・皮下組織の3層で構成されています。
体重のおよそ16%を占める「人体最大の器官」です。皮膚は人の体にとって重要なのです。

図:肌(皮膚)のしくみ

表皮

図:表皮の構造

表皮は、「角層(かくそう)」、「顆粒層(かりゅうそう)」、「有棘層(ゆうきょくそう)」、「基底層(きていそう)」の4つの層からなります。一番外側にある角層の厚さは、わずか0.02mmと大変薄いのですが、角層細胞がおよそ14~15層積み重なっていて、肌(皮膚)のうるおいを保つ役割を担っています。この角層細胞の間は角層細胞間脂質で満たされているため、角層は体から水分が蒸散するのを防ぎ水分調節をしているのです。同時に、外部刺激(ウイルスや細菌などの微生物、紫外線、寒冷・温熱、化学物質など)の侵入を防ぐバリアの役割を果たしているのです。

表皮の一番下にある基底層では、新しい細胞を次々に作り出しています。この新しい細胞は角層に向かって移動し、最後は垢としてはがれ落ちていきます。また基底層にはメラノサイトと呼ばれる色素細胞があり、紫外線から体を守るメラニン色素を生み出しています。

真皮

表皮の下の部分にあるのが真皮で、約70%は網目状にはりめぐらされたコラーゲンと呼ばれるタンパク質からなる繊維でできています。コラーゲンは肌(皮膚)のハリを保つ役割を果たしています。その他、コラーゲン構造を支えるエラスチン(弾性を与える繊維)や水分をたっぷりと含んだゼリー状のヒアルロン酸があり、肌(皮膚)の弾力や水分を守っているのです。さらに真皮には、皮脂を分泌する皮脂腺や汗を分泌する汗腺などの器官があり、肌(皮膚)の保湿に重要な役割を果たしています。

皮下組織

皮下組織は肌(皮膚)の一番内側にある組織で、主に脂肪からできています。いわゆる「皮下脂肪」と呼ばれる部分で、その厚さには個人差があります。保温の役割を担っているほか、皮下組織には動脈と静脈が走っていて栄養分や老廃物の受け渡しという重要な働きもしているのです。

どんなしくみで、私たちの肌(皮膚)はうるおっているの?
健康な肌(皮膚)では角層に約20~30%の水分が含まれていますが、それ以下になるとカサカサ肌になり、固くなってしまいます。なぜ私たちの肌(皮膚)がカサカサにならないかというと、汗腺、皮脂腺、そして表皮細胞にある天然保湿因子、角層細胞間脂質などの働きによってうるおいが保たれているからです。

うるおいを保つ3つの因子

皮脂膜

図:肌(皮膚)のうるおいを保つしくみ

汗腺から分泌された汗と、皮脂腺から分泌された皮脂が混ざり合ってできた皮脂膜は「天然のクリーム」ともいわれ、肌(皮膚)の表面を覆って保護しています。年齢や性別、体の部分によって分泌される量が異なりますが、皮脂の分泌が少なすぎると肌(皮膚)はカサカサしてしまいますし、逆に多すぎると肌(皮膚)がべたついたり、皮脂を栄養源とするニキビ菌などが増え、ニキビや吹き出物の原因になります。うるおい肌のためには適度な皮脂の分泌が大切なのです。

一般に皮脂は頭部、顔、胸、背中などの上半身では豊富ですが、下半身では少なくなりがちです。また男女ともに思春期には皮脂分泌が盛んですが、年を重ねるにつれて徐々に減少します。男性ではその減少が比較的緩やかですが、女性では閉経後に少なくなることがわかっています。

天然保湿因子

天然保湿因子はNMF(Natural Moisturizing Factor)とも呼ばれ、角層細胞内の水分を保つ働きをしています。その成分としてはアミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、尿酸などで、表皮細胞で作られています。年齢を重ねることにより、NMFは少なくなっていきます。

角層細胞間脂質

角層細胞間脂質は角層細胞の間を満たし、水分の蒸散を抑えて、肌(皮膚)のうるおいを保っています。角層細胞間脂質の約40%がセラミドと呼ばれる保湿成分です。角層細胞の構造は、レンガとセメントにたとえられます。角層細胞(レンガ)を角層細胞間脂質(セメント)がしっかりと結びつけることで、水分の蒸散を抑えて、刺激から守ってくれているのです。ですから角層細胞間脂質(セメント)が少なくなると角層細胞(レンガ)がぐらついてしまうのです。これが粉を吹いたような状態です。

健康肌の場合
乾燥肌の場合

これらの保湿に関わる3つの因子が何らかの原因で不足してくると、角層の水分は減少してカサカサ肌になってしまうのです。

肌(皮膚)が毎日、生まれ変わっているって本当ですか?
表皮の一番内側にある基底層では毎日新しい細胞が生まれ、後から分裂する細胞に押し上げられるように、肌(皮膚)の表面近くまで移動します。その後に角層細胞となり、最後は垢となってはがれていきます。この「生まれ変わり」をターンオーバーといい、その期間はおよそ30日間です。つまり、常に表皮は新しい細胞に入れ替わっているのです。またこのターンオーバーの過程では、うるおいのために大切なNMFもつくられていますので、正常なターンオーバーはうるおいを保つためにも重要です。

表皮のターンオーバー

ちなみに、基底層にあるメラノサイトでは、紫外線を防御するメラニン色素がつくられています。日焼けをして肌(皮膚)が黒くなるのはメラニン色素が紫外線から体を守ってくれているということなのです。そして役割を終えたメラニン色素は、肌(皮膚)のターンオーバーと共になくなるのが、健康的な肌(皮膚)のメカニズムです。

男性に比べて女性の肌(皮膚)は乾燥しやすいの?
女性の肌(皮膚)をきめ細かく保つのに、女性ホルモンが大きく関係しています。まず、最初に女性ホルモンについて簡単に説明しましょう。

女性の肌(皮膚)の特徴

女性の肌(皮膚)と女性ホルモン

女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があり、生理周期とともにその分泌量が変化します。エストロゲンは排卵の直前に分泌量が多くなるホルモンで、角層の水分を保ち肌(皮膚)のうるおいに関係するほか、真皮のコラーゲンを増やす働きがあります。またプロゲステロンは排卵後に分泌が高まるホルモンで、妊娠時には水分を保持したり食欲を増進させると共に、肌(皮膚)にとっては皮脂の分泌を促進する働きがあります。

図:女性の肌(皮膚)と女性ホルモン

このように女性ホルモンと肌(皮膚)は密接な関係があるのです。特に、月経前は肌(皮膚)が過敏になっていますので、肌(皮膚)の状態に配慮したスキンケアが必要です。

女性の肌(皮膚)と年齢

また女性は成人後、年齢を重ねるにしたがって女性ホルモンが減少し、いわゆる更年期を迎えます。肌(皮膚)のうるおいを保つエストロゲンや肌(皮膚)のはりなどに関係するコラーゲンが少なくなるのです。肌(皮膚)は大変不安定な状態になりますから、ちょっとしたことで肌トラブルが起こりやすくなっているのです。

図:女性ホルモン(エストロゲン)の変化

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