Otsuka People Talk

社員が語る

2013年3月

コスメディクス事業担当
常務執行役員

若い人たちも、私を見ることで、自分にもチャンスがあると思ってくれたら嬉しいです。

海外採用で役員秘書として入社。その後、インナーシグナルのアシスタントプロダクトマネージャーなどを経て、UL・OS(ウル・オス)やインナーシグナルの総括を担当。30代で常務執行役員になりコスメディクス事業を牽引する。

取材協力:NHKエンタープライズ

自分自身をどう見ていますか?

自分自身でというより、周りからは、大塚製薬一の男前って呼ばれています。チーム内で決めたことが、幹部の会議のような大きな会議でNGを出されても、基本的には引かずに最後までちゃんと通すようにはしています。そういうところを皆さんが見ていて、男っぷりが良いね、と言っているのかなと思うんですけどね。

大塚製薬に入社してからこれまで

入社前まではアメリカにいましたので、海外採用で入社しました。97年に役員秘書として入社して10年弱本社勤務をしてから事業の現場に異動し、インナーシグナルのアシスタントプロダクトマネージャーになりました。それからはコスメ一筋で、ウル・オスの立ち上げプロジェクトメンバーになってから、ずっとウル・オスを担当しています。

大塚製薬に入社してどんな印象を持ちましたか?

すごく外向きで自由な社風を持っている会社だと思いました。早くからグローバルに進出しているという意味も含めて、会社の幹部もそういう考え方を持っていますね。ずいぶん前からダイバーシティという概念を取り入れ、男女とか国籍も含めて壁がなかったり、キャリアに関しても、私のような秘書枠で入社した人間に現場を担当させてくれたり、多くの人に平等にチャンスをくれる会社だというのは、入ってみないとわからなかった部分でした。大塚製薬は、非常にフレキシブルな会社だったんです。

女性の役員が多いですね

私自身が云々ではなくて、会社が仕事をさせてくれる環境を平等に与えてくれます。まだまだ全体的に、女性にはチャンスがなかなか向いてこなかったり、年功序列が根強く残っていたり、そういうことに関係なく、ポンと、やってみろとチャレンジをさせてくれるというのも有り難いです。苦労は多いですけど、すごく素敵な会社だと思っています。

女性や若い人を自由にやらせるという会社をどう思いますか?

叩かれることも多いですよ。やはり、社内外にはいろいろなことを言う人がいて、嫌な思いをすることもありますが、それを乗り越えられない人には役職を与えていないと思います。だから、瞬間的には落ち込んだりもしますが、それを乗り越えられると信じてくれている、そう思って逆に頑張れますよね。

自由な環境の中で思い切り走っているという印象ですが?

何かで役に立つときには、私が前線に行くので使ってくださいという、切り込み隊長的な気持ちを持っていますし、いつもそういう立場でいたいと思っています。若い人たちも、私を見ることで、自分にもチャンスがあると思ってくれたら嬉しいです。

今、携わっている製品に関しては、
女性だからこその視点というのはありますか?

当然ながら、女性用の製品は自分自身で使うものですから、あれこれと細かく考えられますが、男性用のウル・オスというスキンケア製品では、女性の目線から、男性の習慣的な所が大きく変わってくれたらいいなという期待があります。女性目線で男性用を作ると少々手厳しくなるかなと思いますが、男性に対して本当に期待することを込めて開発に携わらせて頂いています。

開発畑の人ではないという点で特に努力されたことは?

すごく勉強しました。ゼロベースで製品の製剤を作るところからやらせて頂きましたが、そういうことは今までやっていなかったので、立ち上げ当初は研究所に週一回行って、研究者の人たちととことん話をして、教えていただいて、製剤の一つ、一つからの勉強というところから始めたんです。道のりは長かったですけど、今は胸を張って、大塚製薬のコスメディクス事業については私が一番知っていると自信を持って言えます。

男性の身だしなみでどういうところが気になりますか?

スキンケアには3つの要素があって、1つ目が洗うということ。その次が保湿。そして、3つ目が紫外線対策です。この3つがしっかりと肌を健康にするという三大原則で、男性にとっても女性にとっても変わらないことです。ところが、男性はこういったスキンケアの要素すら知らない方が多い。この3つだけは、当然の身だしなみだと思っています。服装を整えたり、お洒落したりすることもそうですが、本当の身だしなみというのは、スキンケアも忘れずにきちんと行うことですので、その習慣が日本に根付いたらいいなと思っています。ウル・オスでは最低限のこれらの3つのことが出来るようにしています。化けて装う化粧品ではなくて、健康的に肌を美しくするという気持ちでコスメディクスをやっています。あくまでも、求めているのは肌の健康ですね。

男性は肌の健康を考えてこなかった人が多いと?

ユーザーインタビューをすると、石鹸で頭から全部洗っていますとか、冬場に腕や足が乾燥して粉を吹いていても、そういうものじゃないの?と言う方が多いんです。きちんとケアすれば肌は応えてくれるし健康になっていきます。それは、女性よりも何もやっていない男性のほうが実感しやすいので、そこに気づきを与えられたらいいと思います。

これまでの最大の挫折や転機、それを乗り越えるための
モチベーションなど、振り返るとどういうことがありましたか?

発売間近だった新しい製品が、会議の席で突然NGになって発売ができなくなってしまうかもしれないといった時が、私としてはプロジェクトが始まって以来の一番の挫折というか、未だに忘れられない大変だった出来事の一つです。でも、それが本当に転機だと思っていて、こういうコンセプトで、こういうビジョンだから、この製品が必要なんです、という話をきちんとすることで理解してもらえたのは、間違っていなければちゃんと伝わるという自信にもなりました。それを乗り越えた後は、プロジェクトの中に本当にいい意味での信頼関係が出来て、突っ走ってもみんなが安心して付いて来てくれるようになりました。

これまでの自分を振り返って、今後どういうことをやろうと思いますか?

今はコスメディクスを任されているので、それを全力でやろうと決めています。そこに全くブレはありませんが、もし今後、全く違う仕事を与えられて、ゼロからでもやれといわれたら、その時はやらせて頂きますと言うと思います。新しいことや、困難が大きければ大きいほどやり甲斐がありますし、次にどんな挑戦をさせてもらえるか、すごく楽しみなのです。数年前には、現在の自分を想像もしていなかったので、この先どうなるかも全くわかりませんが、どんな仕事を任されたとしても、それをしっかりやれる受け皿を持っていたいと思います。

就職活動中の学生にひと言

大塚製薬に入社したら、自分にも何か出来るかもと思ってくれたらすごく嬉しいですね。