ランニングサポーター久保のランニングスクール

トレーニングの順番

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2022.12.20 掲載
久保健二さん

ランニングサポーター 久保健二さん

  • ランニングが大好きで毎日のように走る傍ら、クラブチームのコーチも務め、
    数多くの一般ランナーの指導をおこなっている
  • ラン歴21年
  • 実業団陸上部に11年間在籍

こんにちは、ランニングサポーターの久保です。

2週に渡って練習の本質をご紹介してきましたが、実際に練習するときどのような順番で体を作っていったらよいのでしょうか。
トレーニングには段階があり、ピラミッドのように下地からしっかりと積み上げていくことが大切です。今回は基本的な考え方をステップごとにご紹介します。

<STEP1>基本的な持久力を養う
初心者や久々に走りを再開する方、故障明けの方などはまず「基本的な持久力を養う」ことから初めてください。
これは長い距離、長い時間を走れるだけの地脚づくりとなります。またこれから練習をしていくにあたり怪我をしないためには、この基礎づくりがとても重要になります。

◎練習内容例
  • ・LSD(Long Slow Distanceの略。長い距離をゆっくり走ること。)
  • ・軽いジョギング~イージーペースのジョギング
◎意図
  • ・毛細血管の発達を促す
  • ・地脚づくり
  • ・持久力形成
  • ・MTC4(Monocarboxylate transporterの略、乳酸輸送担体)を増やす

<STEP2>筋持久力を養う
次に着地の衝撃に耐え、強い負荷が脚にかかっても長い時間耐えて走り続けられる「筋持久力」を養う練習をしましょう。

◎練習内容例
  • ・起伏走、クロスカントリー走(起伏のある道、また草原、森林、丘陵など舗装されていない道を走る練習)
  • ・LTトレーニング(LT(Lactate Thresholdの略、乳酸性閾値)、つまり急激に乳酸が増え始め運動を継続するのが困難になる直前のペースで走る閾値走など)
◎意図
  • ・地脚づくり発展系
  • ・持久力形成発展系
  • ・乳酸の処理能力を高める

<STEP3>「無酸素能力」を養う
2つのSTEPが板についてきたら「無酸素能力」を養うようなトレーニングに移行できるでしょう。いわゆる速いペースでも走れるように心肺機能の強化です。

◎練習内容例
  • ・インターバル走(ダッシュとゆっくり走ることを、休憩を入れながら一定の間隔で交互に繰り返す練習)
◎意図
  • ・糖の分解を促して乳酸をたくさん出す
  • ・ミトコンドリアを増やす
  • ・心肺強化
  • ・動きの改善

<STEP4>発展練習
これまでの練習をバランスよく行って、更なる発展系を目指す

このような流れが強化の順番というイメージを掴んでおくと、段階を追ってトレーニングしていくことができると思います。

47歳の私はとにかくSTEP1をとても大事に練習しています。
11月初旬に怪我をしたふくらはぎの状態は少しずつよくなってきましたが、12月中旬を迎える今でもSTEP1のトレーニング(基礎作り)を続けています。その効果を改めて実感しているので、もう少し理想の距離が踏めるようになったら、いよいよSTEP2(筋持久力強化)に移行していこうと思っています。もう怪我はしたくはありません!

今回はトレーニングの順番についてお話ししましたが、練習以上に大事なものがあります。それはフォームと動きの改善です。私が体の基礎作りに拘っているのも、動きの悪い状態でトレーニングしているとまたすぐに怪我をぶり返してしまうからです。下地となる体の基礎をしっかりと固め、動きの質を高めたジョギングができてこそ、負荷の高い練習がより発展的な練習へ繋がります。

★以前執筆したコラムのリンクもご参考までに。
フルマラソンに必要な能力を養え!
STEP1 基本的な持久力を養え
STEP2 筋持久力を養え
STEP3 無酸素能力/有酸素能力を養え
STEP4 発展的な能力を養え

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