大塚製薬株式会社

医療関連事業
2017年11月29日

カルニチン欠乏症治療薬「エルカルチン」 新剤形を発売

  • 「エルカルチン」の新しい剤形として、「エルカルチン®FF内用液10%分包5mL、同分包10mL」(アルミスティック分包品)、「エルカルチン®FF静注1000mgシリンジ」(プレフィルドシリンジ)の3製剤を発売
  • カルニチン欠乏症は、先天性代謝異常症、肝硬変や経管栄養などの後天的医学的原因、透析やバルプロ酸投与など医原性の原因により体内のカルニチンが低下する疾患。新製剤により医療現場での利便性の向上に貢献

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、レボカルニチン製剤の新しい剤形として、「エルカルチン®FF内用液10%分包5mL、同分包10mL」(アルミスティック分包品)、「エルカルチン®FF静注1000mgシリンジ」(プレフィルドシリンジ)の3製剤が、カルニチン欠乏症の効能・効果で11月29日に薬価収載されましたのでお知らせします。エルカルチンFF内用液分包は12月4日、エルカルチンFF静注シリンジは12月20日にそれぞれ発売を予定しています。

カルニチンは、長鎖脂肪酸をエネルギーに変える際に必要不可欠な体内物質です。食事(肉類、乳製品など)からの摂取と肝臓、腎臓等での生合成により供給されます。細胞内のカルニチンが欠乏すると、カルニチンの働きが不十分となり、肝臓、脳、骨格筋、心筋などの臓器で様々な代謝異常が生じます。さらに重篤なカルニチン欠乏症では、低血糖による昏睡や高アンモニア血症による脳症、心筋症など生命にかかわる症状を引き起こすことがあります。

大塚製薬は、「エルカルチン®錠」を1990年に「プロピオン酸血症およびメチルマロン酸血症におけるレボカルニチン欠乏の改善」の効能・効果で発売し、その後学会等の要望で公知申請*により2011年に「カルニチン欠乏症」への適応および用法・用量の変更を行いました。現在では、レボカルニチンのフリー体(FF: Free Form)を用いた「エルカルチン®FF錠」、「エルカルチン®FF内用液10%」、「エルカルチン®FF静注1000mg」の3つの剤形により、カルニチン欠乏症の患者さんに対し適正な継続投与の選択肢を提供し、治療に貢献しています。

  • 医薬品の有効性や安全性が医学薬学上公知であるとして、臨床試験の全部又は一部を新たに実施することなく行う承認申請

新剤形として、軽量で取り扱いが容易なアルミスティック分包品2製剤が内用液剤に加わります。さらに、リスクマネジメントの観点から、より安全・簡便に投与できるプレフィルドシリンジ(薬剤が充填された製剤)が注射剤に加わることで、医療現場での利便性の向上が期待されます。

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