大塚製薬株式会社

医療関連事業
2023年10月27日

注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療薬「センタナファジン」
小児を対象とした2つのフェーズ3試験で主要評価項目を達成

    • 小児における注意欠陥・多動性障害(ADHD)を対象とした2つのフェーズ3試験で、センタナファジンは主要評価項目において、プラセボと比較して統計的に有意な改善を示した
    • 今回の試験結果に基づき、米国FDAと協議を進めていく

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:井上眞、以下「大塚製薬」)および米国子会社のOtsuka Pharmaceutical Development & Commercialization, Inc.(所在地:米国ニュージャージー州・プリンストン、以下「OPDC」)は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療薬「センタナファジン(一般名)」の小児を対象とした2つのフェーズ3試験で、主要評価項目においてプラセボに対して統計的に有意な改善効果を示しましたので、お知らせします。

2つのフェーズ3試験は、13~17歳のADHD患者さんを対象にしたもの(NCT05257265)と、6~12歳のADHD患者さんを対象にしたもの(NCT05428033)で構成され、それぞれ本剤の有効性および安全性を検討する、多施設共同、無作為化、プラセボ対照、二重盲検比較試験です。センタナファジン低用量、センタナファジン高用量、またはプラセボのいずれかを投与する3群間の固定用量で実施されました。

試験結果速報では、13~17歳を対象とした試験は、主要評価項目であるADHD評価スケール(ADHD-RS-5)のベースラインからの変化量において改善を示しました。センタナファジン高用量群と低用量群の各平均変化量の平均値においてプラセボ群と比較して統計的に有意な改善がみられ(p=0.0099)、高用量群においても同様でした(p=0.0006)。

6~12歳を対象とした試験においても主要評価項目を達成しました。高用量群と低用量群の各平均変化量の平均値においてプラセボ群と比較して統計的に有意な改善がみられ(p=0.0039)、高用量群においても同様でした(p=0.0008)。

両試験において、センタナファジン高用量群は、ベースライン後の最初の評価時点である第1週目からプラセボ群との差を示し、その効果は試験期間中維持されました。両試験ともにセンタナファジン低用量群では統計的有意差を示しませんでした。

両試験における主な副作用は、食欲減退、悪心、発疹、疲労、上腹部痛、傾眠などであり、安全性および忍容性は、これまでの臨床試験において認められた本剤のプロファイルと同様でした。

今後さらなる試験結果の解析を進めるとともに、本試験結果は、後日主要な医学誌に論文として投稿する予定です。また、本剤の臨床薬理試験および長期安定性試験は現在進行中であり、これらが完了次第、米国で新薬承認申請を行う予定です。

OPDCの上級副社長兼医学責任者 ジョン・クラウスは、「大塚製薬は、複雑でいまだ解決されていない医療ニーズに対し、新たな解決策を見出すことに全力で取り組んでいます。生活のあらゆる側面に影響を及ぼしうるADHDを抱える小児患者さんに、新たな治療選択肢を提供できる可能性が示されたことを嬉しく思います」と述べています。

【ADHDについて】

ADHDは、不注意、多動性・衝動性を特徴とする神経発達症(発達障害)です。これらの脳の働きには、注意力、集中力、記憶力、協調性、社会性などの重要な機能が含まれています。米国では小児の9.8パーセント(600万人)がADHDと推定されており*、約3分の2以上の患者さんは大人になっても症状や困難を抱えています。 (*Attention Deficit Disorder Associationより)

【センタナファジンについて】

センタナファジンは、小児および成人におけるADHDの治療薬として開発されている、ファースト・イン・クラスのノルエピネフリン、ドパミン、セロトニンの再取込を阻害する薬剤(norepinephrine, dopamine, serotonin reuptake inhibitor:NDSRI)です。ユニークな作用機序を持つセンタナファジンはADHD治療の新たな選択肢の一つになる可能性があります。2020年に終了した成人を対象とした2つのフェーズ3試験では、センタナファジンはプラセボに対して主要評価項目および主な副次評価項目において有意な改善効果を示しました。忍容性は良好であり、7%以上の有害事象の報告はありませんでした。