サステナビリティ

偽造医薬品対策について

背景

偽造医薬品は、表示成分が含まれていない、又は、表示量と異なる、表示とは異なる起源の成分や不純物資が含まれる等、故意に不正流通される医薬品になります。この偽造医薬品は、期待される治療効果が得られないリスクだけでなく、患者さんの健康や生命を脅かすリスクもあり国際的な問題となっています。
2017年には日本国内でも偽造医薬品が発見され、近年、偽造医薬品に関する問題は世界的に増加し深刻になっています。製薬防護研究所(PSI: Pharmaceutical Security Institute)によるデータでは、医薬品不正流通事象数*1が年々増加傾向にある事が示されています。

  1. *1偽造、流用、盗難の各事象の合計

この偽造医薬品の問題への取り組みは、世界の人々の健康に向き合った事業を進める製薬企業の使命であり、大塚製薬株式会社及びその子会社並びに関連会社(以下、「大塚製薬」)におきましても、製品のセキュリティに関わるリスク管理を一層強化する必要があります。
そのため、大塚製薬は、海外関連会社も含めた専門の管理チーム(グローバルプロダクトセキュリティチーム)を発足し、全世界で一貫した対策に取り組む体制を構築しています。製品の品質を保証できる、適切で安全な流通経路を通じて、安全な医薬品が患者さんの手に届くよう、市場監視や、業界、行政と連携しながら患者さんの安全性の確保に努めています。

活動基本方針

大塚製薬は、偽造医薬品の不正流通につながる行為、流用、改ざん、密輸及び盗難などに対し毅然と対応し、患者さんの健康と安全を守るため、次の取り組みを行います。

  • 大塚製薬は、グローバルプロダクトセキュリティチームを中心に市場調査、インターネット取引のモニタリング、社内外のコミュニケーション、取引先企業との連携により、偽造医薬品に関するグローバルレベルでの積極的な情報収集を行います。
  • 大塚製薬が製造・販売をする医薬品に係る偽造医薬品もしくはその疑いのある情報を入手した場合は、関連する法規制のもと、規制当局と連携のうえ、患者さんの健康と安全確保のための適切な対応を速やかに行います。
  • 大塚製薬の正規品が適正な販売網により、品質が担保された状態で患者さんに届けられるよう、輸送ルートや流通業者の評価を継続的に行います。その結果を基に、偽造医薬品及び流用、改ざん、密輸及び盗難のリスクを回避できるようサプライチェーン機能の強化に努めます。
  • 大塚製薬は、より高度で信頼性のある真贋判定技術や偽造防止技術を順次導入します。