女性の健康推進プロジェクト

産婦人科医「高尾美穂 先生」に聞く女性自身がまず始めて欲しいこと

高尾 美穂 先生

産婦人科医・医学博士・スポーツドクター。 女性のための統合ヘルスクリニック「イーク表参道」副院長。 文部科学省・国立スポーツ科学センター 女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバー。 長年ヨガを愛好し多くのヨガインストラクターを指導。 YouTube「高尾美穂からのリアルボイス」では毎日、女性のお悩みに答え、楽に生きられる考え方を配信している。

私たちの日常生活において、健康を維持するために大切な要素は、「食べること」、「動くこと」、そしてもう1つが「休むこと」です。
この健康の3要素は、きっとみなさんも一度は聞いたことがあると思います。しかし、この非常にベーシックな取り組みを、私たちは意外とおろそかにしがちです。例えばこの現代社会の中で、十分な睡眠時間が取れており、適度な運動量や適正な体重を維持できているか。
こういった基本的な観点から、まずご自身の生活を眺めてみることが第一のセルフケアといえるのではないでしょうか。

特に女性は、自分の1日をお子さんのため、親御さんのため、パートナーのため、仕事のためなど、自分以外の様々な誰かや何かのために使うことが多くなりがちです。
だからこそまずは、自分自身が十分に休めているかどうか。自分に必要な運動のための時間をキープできているかどうか。
そんな目でご自身の一日を眺めてみていただけるといいかなと思います。

その上で、1日の使い方を少し自分にシフトし、心が休まる、もしくはワクワクするような時間を持つことも大切です。
例えば、お気に入りの入浴剤を使ってゆっくりとお風呂に浸かる。好きな音楽を聴き、好きなアーティストを応援する。いろんな楽しみがあると思いますが、そういった心が少し持ち上がるような機会を、ぜひ作ってみてください。

そして一方で、ちょっとだけ体調が悪かったり、なんとなくイマイチな状態だと思ったときには、自分なりのセルフケアとして、体を動かすためにヨガをしてみたり、呼吸法を取り入れてみるなど、自分で出来ることをしてみるのもいいでしょうし、医療機関や調剤薬局で手に入れられるような、女性の健康をサポートするサプリメントや漢方薬にトライするという方法もあるでしょう。

いずれにしてもセルフケアの幅は広いわけですが、まずはご自身の生活習慣を見直し、自分自身を元気にさせてくれることを見つけ、調子が悪いときには、その状態をある程度改善できることを探し、始めてみる。
こういった観点から世の中を見渡してみると、皆さんの生活に何かプラスになるものがあるのではないかと考えます。