BCAAを摂取すると、血液を介して筋肉などへ供給されます。そのためには、確実に血中濃度が上昇する量を摂取する必要があります。では、一度にどれくらいの量のBCAAを摂取すれば良いのでしょうか?
この試験では、8人の健常成人男性(平均年齢38.5歳)に、BCAAを4000mg、2000mg、1000mg、500mg、0g含む飲料を、安静状態で500mlを単回摂取(所要時間約1分)してもらい、採血を2時間後まで経時的に行い、BCAAの血中濃度の変化をみました。
その結果、30分後に血中濃度はピークを示しました。また、2000mg以上摂取すると摂取2時間後においても摂取前値に比べ高値を維持していましたが、1000mg以下の摂取では1時間後には摂取前のレベルに戻っていました。運動時はBCAAの要求量が高まるため、運動30分前~運動中にBCAAを2000mg以上摂取する必要があるのではないかと推測されます。
大塚製薬佐賀栄養製品研究にて行った研究結果によると、BCAAは摂取30分後に血中濃度がピークになることを確認しました。
よって、運動前から摂取がポイントです。
(濱田広一郎ら:日本臨床栄養学会雑誌 2005 分岐鎖アミノ酸飲料の単回摂取に対する血中分岐鎖アミノ酸応答を改変)

日常摂取している魚、卵、牛乳などのタンパク質が豊富に含まれる食品、および理想的な栄養バランスといわれる母乳に含まれるバリン・ロイシン・イソロシンの比率はおよそ1:2:1です。
これに基づき、アミノバリューのBCAA含有比率は1:2:1になっています。
単位:mg/100g当たり
バリン | ロイシン | イソロイシン | BCAA比率 | BCAA量 | |
---|---|---|---|---|---|
本マグロ赤身 | 1,400 | 2,100 | 1,300 | 1:1.5:0.9 | 4,800 |
牛ひき肉 | 850 | 1,400 | 790 | 1:1.6:0.9 | 3,040 |
鶏卵(2個) | 830 | 1,100 | 680 | 1:1.3:0.9 | 2,610 |
生乳 | 190 | 280 | 150 | 1:1.5:0.8 | 620 |
母乳 | 57 | 99 | 51 | 1:1.7:0.9 | 207 |
「アミノ酸&脂肪酸組成」女子栄養大学出版部