赤ちゃんの体重の約70%が水分です
人間のからだは、体重の約60%が水分です。その水分は、生命維持や酸素・栄養分を体内に運び込み、老廃物を外に出すという重要な役割をしています。弾力のある赤ちゃんのからだは、水分がさらに多くて約70%もあります。
また、赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、大人の約3倍(体重1kg当たり)も汗をかくと言われます。つまり、大人以上に水分補給が重要なのです。発熱や猛暑による脱水状態になりやすいのはそのためです。赤ちゃんの水分補給は、こまめにしてあげましょう。
赤ちゃんの臓器はまだまだ未熟です
体内の不要物は腎臓でろ過され、おしっことして排泄に回されます。ただ、赤ちゃんの腎臓はまだ未熟なため、大人のように濃縮したおしっこは作れません。そのため、尿として出ていく水分は体重1キロあたり大人の3倍程度と言われます。つまり、大人以上にからだの水分バランスが不安定になりがちなのです。
また、塩分、糖分の高い飲料は未熟な腎臓には負担が大きすぎるので注意が必要です。100%果汁などは薄めてあげましょう。赤ちゃんの体液の浸透圧に近づけることができます。
母乳やミルクを基本に水分補給を
赤ちゃんは、母乳やミルクから水分を吸収しており、母乳などを十分に飲んでいる赤ちゃんはふつう水分を欲しがらないかもしれません。ただし、赤ちゃんは「水が飲みたい」と言えないわけですから、散歩の後、暑いときなどは、気を付けてあげましょう。 月齢、季節、状況によって白湯や番茶や果汁、イオン飲料などを使って、水分補給をしてあげましょう。さらに発熱や嘔吐や下痢など、病的な症状が加わって水分が急激に失われた時は、必ず専門医に相談をしましょう。
症状にあった水分補給の方法もあわせて確認をしておくと安心です。水分補給で気をつけて欲しいのは、
果汁やイオン飲料を与え過ぎて肝心のおっぱいやミルクが飲めなくならないようにすることです。同時に味が濃くて浸透圧が高いものは、赤ちゃんの体に負担になるので注意してください。
月齢や体の状態に合わせた飲み物選びを
母乳やミルク以外の飲み物としては、まずは白湯や番茶を基本にして、3~4ヶ月から果汁、イオン飲料をプラスしていくお母さんが多いようです。特にイオン飲料は、「汗をかいたとき」に利用されています。(ただし下痢やおう吐などの症状の赤ちゃんに与える場合は、かかりつけの医師に相談してください)
果汁やイオン飲料を与えるときは、赤ちゃん用を選ぶようにしましょう。