ニュースリリース

大塚製薬株式会社

2010年12月10日

医薬関連事業

世界で初めての心不全患者における体液貯留を改善する水利尿薬
バソプレシンV2-受容体拮抗剤「サムスカ®錠15mg」
12月14日 新発売

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本太郎)は、電解質排泄の増加を伴わず水分のみを排泄する作用を有し、心不全における体液貯留改善を効能・効果とする世界ではじめての治療薬、バソプレシンV2-受容体拮抗剤「サムスカ®錠 15mg (一般名: トルバプタン)」を 12月14日に発売します。

「サムスカ」は、大塚製薬が自社で創製した非ペプチド性バソプレシンV2-受容体拮抗剤で、腎臓の集合管において、バソプレシン(抗利尿ホルモン)のV2-受容体への結合を選択的に阻害する作用機序を持った治療薬です。バソプレシンは、その作用のひとつとして、V2-受容体に結合することで、体液を保持することが知られています。「サムスカ」は、V2-受容体においてバソプレシンの働きを抑制することで、尿中から血中への水の再吸収を減少させ、ナトリウムなどの電解質排泄に直接の影響を与えずに水分のみを体外へ排出するメカニズムを持ちます。
本剤は、「ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留」の効能・効果で本年10月27日に承認されました。

うっ血性心不全を抱える患者さんでは、心臓のポンプ機能の低下により体液貯留(浮腫)が生じることがあります。浮腫は、呼吸が困難になる、活動性が低下するなど、患者さんの生活の質に大きく影響します。浮腫の治療には利尿薬が用いられますが、既存の利尿薬では効果が十分に得られない場合もあり、この時、増量や他剤の追加を繰り返すことで、血清電解質異常や腎機能の低下が起こる懸念が報告されています。

「サムスカ錠15mg」の発売にあたり、北里大学循環器内科学教授の和泉 徹先生は、「心不全による体液貯留の治療では、患者さんの呼吸困難などの症状を改善するために、長きにわたり利尿薬が用いられています。一方で、既存の利尿薬だけでは十分に改善が見られない場合もあり、その際は薬剤の増量や併用を検討しますが、電解質バランスを崩してしまうなどのジレンマがありました。『サムスカ錠』は、電解質排泄を増やさず水だけを出す、水利尿剤という全く新しいアプローチで、心不全による体液貯留の新しい治療法として、大きな期待をしています。」と述べています。

「サムスカ」は、海外では低ナトリウム血症の治療薬として、2009年6月に経口投与による米国初の選択的バソプレシンV2-受容体容体拮抗剤としての販売を開始し、2009年8月には欧州委員会からの承認を受け、英国、ドイツをはじめとする欧州各国で販売を開始しています。一方、選択的バソプレシンV2-受容体容体拮抗剤として、心不全における体液貯留の改善の適応で承認を取得し発売するのは、今回が世界初となります。現在も、欧米や、日本を含むアジアではグローバルに新規効能での開発を行っています。

大塚製薬は ‘Otsuka-people creating new products for better health worldwide’ の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

製品概要

本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。