栄養教養学部 / カラダ整え学科

葉酸

葉酸を多く含む食品

  • 鶏レバー

    鶏レバー

  • モロヘイヤ

    モロヘイヤ

  • ブロッコリー

    ブロッコリー

  • ほうれん草

    ほうれん草

  • 春菊

    春菊

  • アスパラガス

    アスパラガス

造血ビタミンで  
貧血回避ですな!

1日の摂取推奨量:
30歳~49歳
男性・女性ともに 240μg

※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より

葉酸の性質と働き

葉酸はビタミンB群の水溶性のビタミンであり、プテロイルモノグルタミン酸およびその派生物の総称です。ビタミンB12とともに赤血球を作るので「造血のビタミン」ともいわれています。
さらに、DNAやRNAなどの核酸やタンパク質の合成を促進し、細胞の生産や再生を助けます。特に胎児の正常な発育にとって重要な栄養素であり、女性は妊娠前から産後にかけて摂取することが推奨されています。

女性に限らず、男性、子どもにも大切な栄養素

葉酸は人体の成長に必要な栄養素です。DNAの合成を促進して、赤血球の生成や多くの生体機能に関わっているため、女性に限らずすべての人に重要な栄養素といえます。
また最近の研究によって、虚血性心疾患のリスク低下に葉酸が関与していることが示唆されました。
葉酸やビタミンB6、ビタミンB12には、代謝を促進する酵素を補う役割があります。これらが不足すると肝臓の代謝が滞り、血中のホモシステイン量が上昇します。
ホモシステインには、血小板を凝集させたり、血管を広げにくくしたりする作用があるため、血中に増えすぎると動脈硬化を招きやすくなります。
つまり、葉酸やビタミンB6、ビタミンB12をしっかり摂取することは、血中のホモシステイン濃度を低下させ、動脈硬化の予防・心疾患リスクの低下につながると考えられるのです。

摂取のポイント

水溶性でかつ光、熱に弱い性質のため、新鮮なうちに加熱せず食べられるサラダなどで摂り入れるのがおすすめです。
もしくは汁物やスープなどで丸ごと食べられる調理法がよいでしょう。腸内細菌からも一部合成されるので通常の食事であれば不足することはほとんどありません。

摂取の注意点

摂取不足

通常の食生活で欠乏することはまれですが、欠乏状態が続くと造血機能が異常をきたし巨赤芽球性貧血や、神経障害、腸機能障害などのおそれがあります。
また、口内炎、皮膚異常、動脈硬化を引き起こす可能性もあります。

過剰摂取

過剰症は認められていませんが、サプリメント等で過剰に摂取すると亜鉛の吸収阻害を起こす可能性があるほか、ビタミンB12欠乏による神経障害の発見が遅れる危険があります。
耐容上限量が設定されていますので注意が必要です。

1日の耐容上限量: 30歳~49歳 男性女性ともに1,000μg
※サプリメント等、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸)に適用。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より

妊娠を計画している・妊娠中・授乳中の方へ

妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、640μg/日が推奨量とされています。その内の400μgは、サプリメント等、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸)から摂取することが望まれます。
妊娠中期及び後期の妊婦は480μg、授乳中は340μgが推奨量とされています。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より