栄養教養学部 / カラダ整え学科
ナイアシン
ナイアシンを多く含む食品
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鶏胸肉
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カツオ
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たらこ
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マグロ
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豚レバー
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牛レバー
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鶏ささみ
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落花生
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まいたけ
アルコール
対策にも
おすすめですぞ
1日の摂取目安量:
30歳〜49歳
男性 15mgNE / 女性 12mgNE
※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より
ナイアシン当量(㎎NE)=ナイアシン(㎎)+1/60 トリプトファン(㎎)
ナイアシンの性質と働き
ナイアシンは水溶性のビタミンで、ビタミンB群の1種です。500種以上の酵素の補酵素として、エネルギー産生、糖質、脂質、タンパク質の代謝、肪酸やステロイドホルモンの生合成、DNAの修復や合成、アルコールの代謝など様々な機能に関わっています。
ナイアシンは動物性食品中ではニコチンアミド、植物性食品中ではニコチン酸として存在し、いずれも小腸で吸収されます。また、体内で必須アミノ酸のトリプトファンから合成することができます。
メンタルにも大きな影響を及ぼす栄養素です
神経伝達物質の一つで精神を安定させるといわれているセロトニンは、ナイアシンと同じ必須アミノ酸のトリプトファンから生成されます。トリプトファンはナイアシンの生成に優先して使われてしまうため、ナイアシンが不足するとセロトニンが生成されなくなってしまいます。心の健康を保つためにも、ナイアシンの摂取が重要です。
摂取のポイント
ナイアシンは多くの食材に含まれますが、特に魚、レバー、肉に豊富に含まれ、熱に強いので加熱調理してもほとんど壊れません。一方、水には溶け出しやすいので煮汁ごと食べられる調理がおすすめです。また、二日酔いの原因にもなる「アセトアルデヒド」を分解する酵素の補酵素として働くため、アルコールをたくさん飲む人はナイアシンを積極的に摂り入れましょう。

摂取の注意点
摂取不足
通常の食事をしていれば欠乏症の心配はありません。しかし、アルコールの多飲など慢性的な欠乏状態に陥ると、皮膚炎・下痢・精神神経障害を引き起こすペラグラの症状が起こる可能性があります。
過剰摂取
過剰摂取により、血管拡張、下痢や嘔吐、消化管の疾患が起きる可能性があります。ナイアシンは1型糖尿病や脂質異常症(高脂血症)の治療薬として使われることもあるので、治療薬を服用している人は過剰摂取にならないよう注意が必要です。
妊娠中、授乳中の方へ
妊娠中は非妊娠時と同じ12mgNE、授乳中は15mgNEが推奨量とされています。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より
