栄養教養学部 / カラダ整え学科
亜鉛
亜鉛を多く含む食品
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牡蠣
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豚レバー
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牛赤身肉
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小麦胚芽
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油揚げ
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カシューナッツ
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卵
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人気の
栄養素ですぞ
1日の摂取推奨量:
30歳〜49歳
男性 11mg / 女性 8mg
※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より
亜鉛の性質と働き
亜鉛は体内で作ることができない「必須微量ミネラル」で、体内に約2~4g存在し、歯、骨、肝臓、腎臓、筋肉に多く含まれます。200種以上の酵素の構成や酵素反応の活性化、ホルモンの合成や分泌の調整、DNA合成、タンパク質合成、免疫反応の調節などに作用し、身体の成長と維持に必要な栄養素です。また、味覚に関わる細胞をつくる働きもあるので、食べ物をおいしいと感じるのに欠かせません。
感染症対策に、免疫力アップ
最近の研究では、亜鉛が欠乏すると免疫不全が起こるといわれています。亜鉛は免疫細胞の働きを活性化させ、欠乏するとT細胞などの獲得免疫の働きが低下します。これらの研究から、ウイルス性感染症などの対策に亜鉛を摂り入れることが世界的にも注目されています。
摂取のポイント
亜鉛はクエン酸やビタミンC、動物性タンパク質と一緒に摂ることで摂取効率が上昇するとされています。一方で、植物性食品に含まれる食物繊維やフィチン酸、加工食品に多く含まれるポリリン酸は亜鉛の吸収を妨げることがあるので注意が必要です。また、アルコールによって亜鉛の排泄量が増加するため、飲酒量が多い人は気をつけましょう。

摂取の注意点
摂取不足
亜鉛が不足すると、貧血、味覚障害、皮膚炎、免疫機能低下によって感染症にかかりやすくなるなど様々なリスクが高まります。子どもの場合は成長障害、男性の場合は性機能低下が起きることもあります。
近年、過度なダイエットによる亜鉛不足が原因とみられる味覚障害が若い女性を中心に発生しており、ダイエットをしている方は注意が必要です。
また、亜鉛は汗の中に多く含まれるため、スポーツをしているなど、発汗量が多い人は不足しないよう心掛けましょう。
過剰摂取
通常の食生活であれば過剰摂取の心配はありませんが、サプリメント等で過剰摂取すると急性亜鉛中毒になる可能性があります。
急性亜鉛中毒になると胃障害、めまい、吐き気などの症状がみられます。
妊娠中、授乳中の方へ
妊婦の方は10mg、授乳婦の方は12mgが摂取推奨量となります。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より
