大塚製薬株式会社

医療関連事業
2018年9月25日

「ブスルフェクス点滴静注用60mg」
公知申請で成人の1日1回投与の用法用量の追加が承認

  • 「ブスルフェクス」は血液がん患者さんの造血幹細胞移植の前治療薬として認可された薬剤で、世界各国の移植医療を支える標準治療薬として販売されている
  • 海外で多く処方されている成人における1日1回の用法用量の追加が承認された

  • 1日1回の用法用量が追加されたことにより、血液がんに苦しむ患者さんや医療従事者の負担とリスクの軽減が期待される

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、9月21日付で、造血幹細胞移植前治療薬「ブスルフェクス点滴静注用60mg」(以下、「ブスルフェクス」)(一般名:ブスルファン)の1日1回投与における用法用量について、一部変更承認を取得しました。

ブスルフェクスは、主に血液がんを対象とした造血幹細胞移植の前治療薬として用いられる注射剤で、米国、欧州等で承認されています。日本でも2006年に承認されて以来、成人には「1回0.8mg/kgを2時間かけて点滴静注し、6時間ごとに1日4回、4日間投与する」との用法用量で処方されています。一方、海外では、本剤については、利便性の観点から1日1回投与の臨床試験が数多く実施されており、その用法用量が国際的な教科書や診療ガイドラインにも反映され、それぞれの国で承認または保険償還の対象になっていました。

日本造血細胞移植学会から本剤の1日1回投与に関する開発要望が提出され、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、ブスルフェクスの本用法用量が医学薬学上公知であると判断されました。2018年4月25日の「薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会」で公知申請*を行って差し支えないと事前評価を受け、大塚製薬は、本剤の用法用量における一部変更承認申請を行っていました。

  • 公知申請: 医薬品の有効性や安全性が医学薬学上公知であるとして、臨床試験の全部又は一部を新たに実施することなく行う承認申請

このたび、国内においても、ブスルフェクスの利便性の高い1日1回の用法用量が承認されたことで、血液がんに苦しむ患者さんや医療従事者の負担とリスクの軽減が期待されます。

大塚製薬は、今後も世界中の未解決の医療ニーズを満たすため、患者さんやご家族に貢献できる研究開発を進めてまいります。

製品概要

一般名 ブスルファン
販売名 ブスルフェクス点滴静注用60mg
効能・効果

1. 同種造血幹細胞移植の前治療

2. ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、神経芽細胞腫における自家幹細胞移植の前治療

用法・用量

下線部が11回投与の用法用量の追加に係る変更

他の抗悪性腫瘍薬との併用において、成人にはA法又はB法、小児にはC法を使用する。なお、患者の状態により適宜減量する。

成人

A法:ブスルファンとして1回0.8mg/kgを2時間かけて点滴静注する。本剤は6時間毎に1日4回、4日間投与する。

B法:ブスルファンとして13.2mg/kg3時間かけて点滴静注する。本剤は1日1回、4日間投与する。

小児

C法:ブスルファンとして以下の体重別の投与量を2時間かけて点滴静注する。本剤は6時間ごとに1日4回、4日間投与する。

実体重 本剤投与量 (mg/kg)
9kg 未満 1.0
9kg 以上 16kg 未満 1.2
16kg 以上 23kg 以下 1.1
23kg 超 34kg 以下 0.95

34kg 超

0.8