栄養教養学部 / カラダ整え学科

ビタミンB12

ビタミンB12を多く含む食品

  • レバー

    レバー

  • あさり

    あさり

  • しじみ

    しじみ

健康な血液
欠かせない
ビタミンですぞ!

1日の摂取推奨量:30歳~49歳
男性・女性ともに 2.4μg

※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より

ビタミンB12の性質と働き

ビタミンB12は補酵素(酵素をサポートする成分)として、アミノ酸代謝、核酸代謝、葉酸の代謝に関わっています。さらに正常な赤血球の産生、脳神経および血液細胞など、多数の体内組織の機能や発達を正常に維持するために必要な栄養素です。赤血球と同じ赤色をしていて、赤血球の形成を助ける栄養素として栄養機能食表示ができるビタミンです。

摂取のポイント

植物性食品にはほとんど含まれておらず、厳格な菜食主義者の場合不足することがあります。
ビタミンB12は小腸で吸収される際に胃壁から分泌される「内因子」という物質を必要とするため、胃を切除された方、慢性的に胃炎がある方はこの内因子が不足することによって吸収されにくくなります。
また50歳以上の中高齢になると、萎縮性胃炎などで胃酸分泌量が低下していることが多く、食品中に含まれるビタミンB12の吸収率が減少します。
光や空気によって酸化しやすい性質があるので、食品を保存する際は密閉するとよいでしょう。
水溶性のビタミンですので、スープなど丸ごと食べられる調理法や汁ごと使える缶詰などの利用もおすすめです。
動物性の食品や魚介類が苦手な方は不足する場合があるため、サプリメントなどの利用を検討してください。

摂取の注意点

摂取不足

新たに血液を造ることができずに起こる巨赤芽球性貧血、末梢神経障害(しびれや、手足のチクチクする痛み)、疲労、体力低下、便秘、食欲不振、体重減少などの症状が起こる可能性があるので摂取不足には注意が必要です。

過剰摂取

胃から分泌される内因子によって吸収量が調節されるため、ビタミンB12の過剰摂取による障害はほとんどありません。

妊娠中、授乳中の方へ

推奨量であればほとんど安全です。
(参考)
妊娠中の女性(18歳以上)の場合、推奨量は2.8μg
授乳婦(18歳以上)の場合の推奨量は3.2μg
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より

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