ニュースリリース

大塚製薬株式会社

2010年11月5日

ニュートラシューティカルズ関連事業

イオン飲料を用いた研究成果
「低湿度環境における鼻腔粘液線毛輸送機能の低下を抑制」
「第69回日本公衆衛生学会総会」にて発表

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本太郎)は、糖電解質飲料(以下、イオン飲料)の摂取が、低い湿度環境で、鼻腔の粘液線毛輸送機能*の低下を抑制することを確認しました。本研究は、当社佐賀栄養製品研究所で実施され、2010年10月29日の「第69回日本公衆衛生学会総会」にて発表されました。
身体の防御機能のひとつである鼻腔の粘液線毛輸送機能は、低い湿度環境で低下すると知られています。本研究では、そのような状況において、イオン飲料による適切な水分摂取によって身体の水分を保持することが、鼻腔の粘液線毛輸送機能を維持するために重要であることが示唆されました。

  • *鼻腔粘液線毛輸送機能:呼気と共に侵入した異物(ウイルスなど)を外層粘液に捕捉し、粘膜にある線毛を動かして、異物を輸送・ 排除して感染を防御します。

当社はこのたびの研究結果をもとに、低湿度環境における水分補給、特にイオン飲料の摂取の大切さについて広く情報を発信するとともに、今後も人々の健康に貢献できる研究を進めてまいります。

研究の概要

背景と目的

低湿度環境では、呼気や皮膚から、身体の水分がより多く失われることが知られています。また、かぜなどの上気道の感染予防に重要な役割を果たす機能のひとつである鼻腔粘液線毛輸送機能が低下することも知られています。
本研究では、低湿度環境で水分を摂取した際の鼻腔粘液線毛輸送機能に与える影響を検証しました。当社は、イオン飲料には、ミネラルウォーターと比較して摂取した水分をより長く体内にとどめる性質があることをこれまでに確認してきました。そこで今回、鼻腔粘液線毛輸送機能の維持におけるイオン飲料の有用性を明らかにすることを目的に、本研究を実施しました。

方法

健常成人男性14名を対象として、室温23℃、湿度10%の人工気象室に入室させ、4時間経過までの鼻腔粘液線毛輸送機能の変化を、イオン飲料を摂取する、ミネラルウォーターを摂取する、全く摂取しない、の3条件で比較試験を行いました。
鼻腔粘液線毛輸送機能の測定には、サッカリンテストを用いました。サッカリンテストでは、人工甘味料であるサッカリン顆粒を鼻の粘膜に付着させ、溶け出したサッカリンが鼻腔粘液線毛機能によって輸送され、咽頭で甘さとして感じるまでの時間(サッカリンタイム)を測定します。サッカリンタイムが長くなることが、鼻腔の粘液線毛輸送機能の低下の指標となります(図1)。

図1:サッカリンテスト

結果

人工気象室に入室して2時間後に3条件で比較した結果、イオン飲料を摂取した場合は、サッカリンタイムの変化率は10%以下であり、何も摂取しなかった場合の約40%と 比べて、鼻腔粘液輸送機能の低下が有意に抑制されることを確認しました。また、ミネラルウォーターを摂取した場合は、サッカリンタイムの変化率は約30%でしたが、何も摂取しなかった場合と比べて、有意な差は認められませんでした(図2)。

図2:鼻腔粘液線毛輸送機能の経時変化
(数値が大きいほど機能の低下を示す)

結論

これらの結果から、イオン飲料による適切な水分摂取で身体の水分を保つことが、身体の防御機能のひとつである鼻腔粘液線毛輸送機能を維持するために重要であると示唆されました。

大塚製薬は‘Otsuka-people creating new products for better health worldwide’の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

参考:当該発表について

参考:使用したイオン飲料の栄養成分

本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。