熱中症からカラダを守ろう

熱中症の病型と症状

「熱中症」とは暑い環境で生じる健康障害の総称で、次のように分類されています。

熱失神

発汗による脱水と皮膚血管の拡張による循環不全により、一過性に血圧が低下し、脳への血流が悪くなることによりおこります。

症状

  • めまい
  • 一時的な失神
  • 顔面蒼白
  • 脈は速くて弱くなる
熱けいれん

大量の汗をかいた際に生じる水や塩分喪失がきっかけとなっておこります。特に、十分な塩分補給がない状態で水を飲用した際に塩分(ナトリウム)濃度が低下し、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんがおこります。

症状

  • 筋肉痛
  • 手足がつる
  • 筋肉がけいれんする
熱疲労

発汗による脱水と皮膚血管の拡張による循環不全により様々な体調不良の状態を示します。

症状

  • 脱力感
  • 倦怠感
  • めまい
  • 頭痛
  • 吐き気
熱射病

体温上昇が継続したために生じる多臓器に障害をきたした状態です。40度を超えるような高体温では脳機能の障害に伴い意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がみられたり、ショック状態になる場合もあります。

症状

  • 体温が高い
  • 意識障害
  • 呼びかけや刺激への反応がにぶい
  • 言動が不自然
  • ふらつく
日本救急医学会「熱中症に関する委員会」の推奨する分類

日本救急医学会熱中症分類2015

日本救急医学会 熱中症診療ガイドライン2015を一部改変