職場で起こる熱中症

記録的な猛暑となった2010年は、熱中症による死亡事故が
平年より大幅に増加しました。

過去の熱中症死亡例について職業別に見ると、建設業が40%以上を占め、続いて製造業が約20%でした。発症時期は7月から8月の高温多湿の午後が多く、約4割が作業開始から7日以内に起きています。

1998年~2012年 熱中症による死亡災害発生件数の推移

2010年~2012年
業種別の熱中症死亡事故発生状況

2010年~2012年
月別の熱中症死亡事故発生状況

2010年~2012年 作業開始からの熱中症死亡事故発生状況

出典:厚生労働省、職場における熱中症による死亡災害の発生状況(平成24年)

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事例
Bさんは、37歳の男性、建設会社に勤めています。朝礼時に健康管理シートで自分の体調をチェックしています。ある蒸し暑い日に、風通しが悪い場所で足場の組立作業に取りかかりました。休憩所には日除けが設置され、氷、イオン飲料、梅干しなどが備えてありましたが、身体を冷やす設備がありませんでした。朝10時頃、右足にしびれとけいれんを感じましたが、水を2杯飲み、15分程休むと回復したので、すぐ作業に戻りました。昼食時に気分が悪くなり、歩行もできなくなったため、直ちに救急車で搬送されました。
解説
健康管理をしていても、作業中の管理が十分でなかった例です。作業時間が長時間にわたり、十分な休息がとれていませんでした。また、休息場所が高温で風がなく、休憩中は体温を下げることができませんでした。
身体活動強度の高い作業では、汗とともに塩分(ナトリウム)が身体から失われるため、水分とともに塩分(ナトリウム)を補う必要がありますが、Bさんは水しか飲んでいませんでした。再発防止のために、事業所内での熱中症予防対策の教育が必要です。