栄養教養学部 / エネルギー源学科
DHA
DHAを多く含む食品
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サバ
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マグロ
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さんま
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ブリ
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うなぎ
記憶や学習に
効果的な
イメージが
ありますな!
1日の摂取目安量:
30歳〜49歳
男性 2.0g / 女性 1.6g(授乳婦 1.8g)
DHAは単体での食事摂取基準値は定められていませんが、
n-3系脂肪酸としてDHA・EPA・DPA・α-リノレン酸を合わせた目安量が示されています。
※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より
DHAの性質と働き
DHAは正式名称「ドコサヘキサエン酸」といい、体内で合成できない不飽和脂肪酸のひとつです。
不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられ、DHAは多価不飽和脂肪酸の中のn-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)に属します。DHAには体内の免疫反応の調整、脂肪燃焼の促進、血管壁の収縮、血小板の凝集に関わる等のさまざまな働きがあり、アレルギー疾患・高血圧・動脈硬化・脂質異常症・脳卒中・皮膚炎の予防と改善にも効果が期待できます。
また、脳の神経細胞の情報伝達をスムーズにする働きがあり、記憶力や言語能力などの認知機能、行動能力にも好影響をもたらすといわれています。

摂取のポイント
DHAは体内で産生できないので、食品から摂取する必要があります。魚に多く含まれますが酸化しやすい性質のため、新鮮な魚、旬の魚から摂り入れるとよいでしょう。
また、魚の缶詰は魚をまるごと食せることに加え、汁にもDHAが含まれていますので残さず利用すれば、DHAを効率よく摂取することができます。
摂取の注意点
摂取不足
DHAは脳細胞の活性化に関わる栄養素のため、不足すると記憶力・学習能力が低下するおそれがあります。また、胎児・乳児期に欠乏すると脳の発育に支障があるといわれています。
過剰摂取
DHAはEPAを含む魚油や血液凝固を抑制する働きのある健康食品・サプリメントと併用すると出血が止まりにくくなることがあります。
また、DHAは血圧を低下させる可能性があるため、血圧降圧剤と併用すると血圧が過度に低下するおそれがあり注意が必要です。
糖尿病の治療薬を飲んでいる場合、DHAは血糖値を上昇させることがあるため、薬の効果が弱まる場合があります。
服薬中の方は医師に相談するようにしましょう。
妊娠中、授乳中の方へ
母乳にも含まれるDHA、EPA、ALAなどのn-3系脂肪酸は、
一部の乳児用調合乳に栄養補助成分として添加されています。
また、母乳授乳期の母親がDHAを摂取すると、母乳中のDHA濃度が上昇するのでぜひ摂り入れましょう。
ただし魚で摂取する場合は、種類によって水銀などの金属が多く含まれているので摂り過ぎには注意が必要です。

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