ランニングサポーター久保のランニングスクール

練習日誌をひもとく

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久保健二さん

ランニングサポーター 久保健二さん

  • ランニングが大好きで毎日のように走る傍ら、クラブチームのコーチも務め、
    数多くの一般ランナーの指導をおこなっている
  • ラン歴21年
  • 実業団陸上部に11年間在籍

自分の限界に挑もうとすると、私もみなさんと同じようにそれなりに体を追い込んでいかなければなりません。走行中、体や脳がキツくても我慢することを覚えると同時に効率の良い走り方を得るためです。しかし、現役のときと比べると練習の質や量が極端に落ちていますから頭で思っていても体がなかなか動いていきません。そこで無理をすると怪我に繫がりますし、感覚的なところも忘れてしまっています。そこで何かしらヒントを得ようと、昔書いていた練習日誌を読み返してみました。当時の私は、カラダの感覚をとても大事にしており、微妙な変化を感じながら体調の善し悪しを決めていたように思います。そこで得た感覚を忘れないために、練習日誌を書いていました。自分の感覚を文章にすることはとても難しく、模索しながら必死になって書いていたことを思い出します。そんな昔のとある11月の練習日誌から、内容をちょっとご紹介します。こうして客観的に昔の自分を見てみると面白いもんですね。

11/5 晴れ
【練習内容】160分JOG / 砧公園芝生
【タイトル】「大地を踏みしめることで」の一文より
膝から足底にかけての部分に大腿部で地面を押すといった垂直的な力を加える走りを意識すると上手い具合に身体が進むようになった。今までギクシャクしていた腕も少しずつ楽に振れ出し、走り全体がよい方向へと改善されだした。

11/8 小雨
【練習内容】20分Fartlek / 多摩川沿い
【タイトル】「最後までフォームを意識」の一文より
右半身を中心に考え、重心の真下で足裏を着き、このとき右腰をローリングさせ脚と上体を連動させる。そして母指球に体重と大腿の内転筋がのってくるタイミングで右腕を引いて体を前に押し出す。

11/14 晴れ
【練習内容】150分JOG / 昭和の森
【タイトル】「着地する位置は」の一文より
昨日深夜に見たシカゴマラソン。マラソン世界記録保持者や日本記録保持者の走りは “やはり” 膝下が前に出ず、重心の真下で地面を捉え、ハムストリングスを使って上体を膝下に乗っけていく走りだった。いかにハムストで足底部を地面に押し付け、下腹部を前へと押し出す意識ができるかにかかっている。。。

11/20 晴れ
【練習内容】30分JOG
【タイトル】「下腹部と呼吸の連動性」の一文より
息を右の下っ腹から吐くことを意識しながら右脚をローリングさせて前に移動させる。すると右の腰から背中にかけての筋肉も連動して使われているのを感じ、右腕の引きも楽にできて良く振れ出した。やはり下腹部と呼吸の連動性は重要なカギだ!

11/30 晴れ
【練習内容】1200m × 5 + 坂ダッシュ3本 / 400mグランドと坂道
【タイトル】「坂ダッシュ無くして明日はない」の一文より
坂ダッシュしてみると内側広筋の弱さを感じた。脚が全然ついてこないし最後はもつれそうになるし、絞りきろうとする行為が辛くて辛くてたまらない。
脚を動かそうと思っても全く動かなかった。呼吸は大きく乱れ、肺の奥底にものすごい負荷をかけたような気がする。普通の練習では絶対できない苦しさを感じた。頭が真っ白になりそうだった。しかし久々だったこの感覚、忘れていたことを思い出した。次に繫がる感覚の習得。明日への道が開けた。

今思うと、少し頑張り過ぎていたのかなというところもありますが、体と向き合うこと、体の部位を感じる努力をするということは今でも大事なような気がします。みなさんはここまで感じとらなくてもいいと思いますが、ちょっとした変化を感じとる努力を日ごろからしていると悪い時に走りの修正ができますよ。前回のハーフマラソンの記事でもお伝えしましたが、レース前に全く練習することができなかった私が普通に走れたのも同じことが言えます。もちろんいいときはいいときで、感覚に添ってトレーニング出来ますから無理しすぎることなく効率よく体を鍛えていくことが出来るんです。私の場合、体を感じとれなくなったら疲れている証拠、頭と神経が繫がっていないということだと思っています。そんなときは練習内容を変更したり量や質を落として、ゆっくりのジョギングで良い感覚が戻ってくるように体と対話してください。鍛えたいところを意識しながらトレーニングすることでその効果は全く違ってきますので、みなさんも1日1日の感覚や意識した過程を文章にしてみると面白いですよ。感覚を表現するって結構難しいものですが、必ず活きてくるはずです。これはもう表現者、いやアーティストといっても過言ではありません。

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