こんにちは。
ランニングサポーターの久保です。
最近、私が携わるランニングクラブでは自己ベストを更新される方が多くなってきました。特にフルマラソンを6時間、5時間、4時間くらいで走られていた方の伸びが著しいです。
初めて20km、30kmのレースを関門に引っかからずに走れましたとか、10kmのレースで自己ベストが出ましたなどの報告をいただきます。距離が短くなればなるほど記録の更新は難しくなりますが、10kmで久々に記録を更新したと聞いたときには嬉しかったですね。
走るのを続けていれば自ずと記録は伸びてきますが、あるところまでくると壁が出てきます。いわゆる記録の伸び悩みです。その壁を乗り越えるために一生懸命練習を行いますが、なかなか結果に結びつかなかったりしますよね。最近自己ベストを更新された方は自分の壁の壊し方を少しわかってきたようで、ここにきて急に力をつけてきたのです。これまで、走ってもなかなか力がついてこないなぁと思っていた方も多かったでしょうが、なぜここにきて急に力をつけることができたのでしょうか。
それは練習の仕方や考え方を変えることによる成果だと思っています。
まず伸び悩んでいる方の指導をするにあたり、私が考える練習のイメージと会員の方のイメージにギャップがあるのではないかと考えました。そうすると意図が伝わらないので私が思うような効果も得られないはずです。ただ闇雲に練習をしても力はつきません。まずは、私の練習に対する考え方や、やり方をしっかり伝えることから始めました。伝えたことは以下の4点です。
①マイナスイメージで練習を終わらせない
②練習強度におけるイメージのギャップを埋める
③自らが考えてペースを設定する
④力を出し切れるようにイメージしながら走る
このような点を細かく伝えた後、練習に移っていきます。メニューは、LSDでもなく、インターバル走でもなく、ペース走でもない・・・、ビルドアップ走です。
ビルドアップ走とは走るスピードを徐々に上げていくトレーニングです。しかしこのトレーニングは一歩間違えるとビルドダウン走になりかねません。最後にペースが落ちてしまっては練習になりませんから、体と対話しながらペースを上げていかなければなりません。どのくらいの距離からペースを上げるのか、どのくらい速度を上げてよいのかなど、最初は疑問点も多く、とても頭を使う難しい練習です。だからこそ、上に書いた項目をしっかり理解して行うことが大事です。私の意志と意図をしっかり伝え、練習してもらううちに、会員の力がついてきたのがわかります。走り方や我慢するところでの粘り方、最後のペースアップが今までと全く違うんですね。そしてその方たちは、レースでも徐々に成果を出せるようになってきたのです。
それでは、私が伝えた「マイナスイメージで練習を終わらせない」、「練習強度におけるイメージのギャップを埋める」、「自らが考えてペースを設定する」、「力を出し切れるようにイメージしながら走る」とは具体的にどういったことなのでしょうか?
それは次回お伝えしたいと思います。