ランニングサポーター久保のランニングスクール

1500m走に詰められた3つの要素

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2024.05.13 掲載
久保健二さん

ランニングサポーター 久保健二さん

  • ランニングが大好きで毎日のように走る傍ら、クラブチームのコーチも務め、
    数多くの一般ランナーの指導をおこなっている
  • ラン歴21年
  • 実業団陸上部に11年間在籍

こんにちは、ランニングサポーターの久保です。

オリンピックを目前に迫り、日本代表を決める選考レースも熱気を浴びていますね。この時期は陸上界も毎年トラックレースで盛り上がります。今回私は学生選手権の1500mを観戦してきました。

みなさんは体力測定などで1500m走をした経験はありますか?私は5分を切れば満点だったことを思い出します。そんな話を若い世代の選手たちにすると、「やったことありません」という答えが返ってきました。現在では「シャトルラン」の種目に入れ替わっているところが多いようです。少しビックリしつつも、自分の年齢を感じた瞬間でした。

さて前置きが長くなりましたが、1500mの競技は、実はヨーロッパで最も人気の高い種目のひとつです。長時間種目は前半レースが動かず退屈になりがちですが、1500mはトップスピードに近い速度で走り、その速度を最後まで維持させるスタミナが選手には要求されます。その走りは急激に乳酸が発生し蓄積され、身体を動かすことがとても困難になってきます。そんな状況でも耐え切って身体を動かし続ける強靭さが試される競技でもあるんです。走っているときの位置取りを間違えば大きなエネルギーロスを招きますし、ちょっとした判断ミスがラスト勝負においてレイコンマ〇〇秒の明暗を分けます。
そして最も興奮するのが、ラスト400m、または200mに差し掛かったときです。選手たちは最後の力を振り絞り、見ている側は手に汗握って熱く興奮しながら誰が先着するのかを見届けます。3分ちょっとの間に様々な駆け引きが行われるので、その緊張感が見ている人を惹きつけているのかもしれませんね。

市民ランナーなどは、脳が身体を守るためにストップをかけてしまったり、身体のエネルギー代謝機能も関係したりするので、それほど追い込むことはないと思います。しかし、トレーニング次第では身体を保護する機能に対抗できるようになったり、身体のありとあらゆるところからエネルギーを生成できるようになったりするかもしれません。

1500mで必要な「スピード」「スタミナ」「乳酸耐性」の3つの要素は、走るペースは違えど記録を狙う上でフルマラソンにおいても必要な要素だと思っています。

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